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ハーレムで結婚したいなら

作者: まれ

他の投稿サイトでも掲載しています。

もしよろしければそちらもどうぞ。

 俺には6人のハーレム要員の女の子がいる。まず、深紅の髪色をしたロングヘアの女の子、紅亜(くれあ)。次に白縹(しろはなだ)の髪色でショートヘアのボクっ娘、(あい)。山葵色の髪色で紅亜より更に長いロングヘアの(みどり)。金髪セミロングのイギリス人留学生カナリア。実際は透明だが見える色は白の髪色を持ちお団子ヘアのウツギ。最後に菫色のロングヘアに眼鏡を掛けた女の子すみれ。

 俺はコイツら6人と結婚したいと本気で思ってる。俺の年齢は18歳の高3で全員同い年。だが、日本の法律では1人としか結婚出来ない。一夫多妻制を取ってる国にみんなで行くのが一番なのだが、何としても日本に居たまま6人と結婚したい。ここは譲れない。



 俺たちは一つ屋根の下で暮らしている。いわゆる同棲だ。いつから?と聞かれれば正確には忘れたが三ヶ月ほど前だろうか。カナリアが留学生寮から通うより俺の家から通うほうが近いから住みたいと言ってきたのでそれを許可したところ「カナリアずるい」となり、残り5人も住むことになった。両親は出張でいないが許可は出ている。

 最初はみんな俺を取り合っていた。誰が隣に座るかや誰が一緒に寝るかなど様々なことにおいて6人は揉めていた。紅亜、藍、カナリアがこの時強い圧をかけ、他3人が耐えられなくなるのがいつものことだ。その分、すみれは家事全般を母親のようにやってくれるし、翠とウツギも周りと仲良くやっているように見える。

 俺はこの生活が大好きだしこのまま続けばいいと思ってる。思ってるからこそ彼女たちを俺は手離したくない。そう思って結婚を決意した。だが、先ほども言ったようにこの国では一夫多妻が認められていない。くそっ!もうこの国を出るしかないのか。でも、カナリアは留学生だ。一度母国に帰ってから出ないといろいろと問題がある。そうなると、次いつ会えるかはわからない。カナリアの父親は頑固で自分の決めた相手と結婚するように昔から言われてきた。それで日本に留学という名目で逃げてきた。逃げた先で俺に会ったんだ。海外に出るという作戦は使えない。



 カナリアだけじゃない。他のみんなもそれぞれ事情がある。紅亜は父親と二人暮しで出来るだけ近いところに居たいだろうし。藍の両親は男の子が欲しかったらしくいつも男の子の振る舞いでいるように言われている。学校もそれを知って制服は男子用を支給した。本当は女の子のように扱ってほしいと本人は思ってる。それをしてあげられるのは俺だけだ。翠は父親が母親と翠と妹を捨てどこかへ行ったことで母親が仕事と育児を両立させ今まで育ててくれたそうで母親の負担が少しでも減らせることが出来ればといつも言っている。ウツギは生まれたときから色素が少なく両親から捨てられ施設で育ったらしい。施設を出た今頼れるのは俺たちだけだと思う。すみれは中学生の頃に両親を事故で亡くしそれ以来一人暮らしをしてきた。そのおかげで全ての家事スキルを身につけた。いつもみんなの分の家事が出来て嬉しいと言ってるがまだ傷は癒えていないと思う。




 何か何かないか。彼女たちと誰になんと言われようと過ごし続けられる方法は。

「あ、そうだ!事実婚ならいけるのでは!?」

 事実婚ならこの国の法律に縛られることがない。だから、いくら一夫多妻でも問題ないはず。ただ、デメリットもちゃんとある。税金だ。所得税など通常の結婚なら同一として処理される範囲があるのに事実婚だと法律に則ってないから一人ひとりの個人として処理されるからその分多く税金が取られる。7人家族ともなるとその金額は多分……。


 

「おーい!そこのお前!授業中だぞ!座れー」

 はっ!俺はこの先生の声で我に返った。

「お前一人で何言ってんだよ。お前に彼女いないだろ」

「いや、いるから6人も。俺はあの子たちと事実婚するんだから」

「いや、それお前の妄想だろ?第一ここ男子校なんだから俺もお前も全く女っ気ないじゃないか」

「……」

「っていうかいいから早く座れよ。なんでずっと立ってブツブツ言ってんだよ。こえーよ」


最後までお読みいただきありがとうございます。

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