1話 八海、出会う
………俺は何をやっているのだろうか
一年前まで高校受験に追われて、毎日、毎日、勉強の日々だったのに。
いざ合格して、高校生になった今!
とても暇である…
いや、別にね、予習とか復習とかあるけど、あるけれども…
秒で終わるんだわ、
マジで知り合いとかいないから友達も未だゼロだし!
…というわけで屋上に来てみた
誰か来ないかなぁ………いや、ここで誰か来たらそれはそれで気まずい!誰も来ないでくれ!あああ考えが矛盾してる!
「ガンバロー!」「1!2!1!2!」「♪〜」
「改めて耳を傾けてみるといろんな音が聞こえるな…」
『ほんとにそうだよねぇー』
・・・え、人いたん!?独り言聞かれた!?
『ねぇ、君いつもここにいるの?』
俺、話しかけられてる感じ?
『おーい、無視しないでよ』
「あっ、えっと、今日、初めて……です?」
『なんで疑問形?まぁ、いいけど。そっか〜まぁ、僕も今日初めてきたんだけどさ。名前はなんて言うの?』
「八海 圭」
『八海くんね、僕は秋鹿よろしく』
「よろしく…」
見た感じ上履きやネクタイの色からして同学年……
それにしてもコミュ力高すぎん?
『八海くんってさ〜なんで人間関係って必要だと思う?』
「へ?え、えーっと……人との会話を楽しむため?かな…」
あ~~~我ながら変な返答をしてしまった……ってか突然なんでこんな質問してくr…
『なるほどねぇ…そうゆう考え方もありだね…でも僕は人間はみんな一人が怖いから関係を作るんだと思うよ』
答え出てんじゃねーか!
『あ、今、答え出てるやん!って思った?』
こいつなんで俺の心の中わかるん!?
「いや、思ってないよ」
『あっそう……あ、もう5時半か、俺用事あるからここで失礼するよ』
「もうそんな時間?」
スマホの時間表示を見ると確かに5時30分を示していた。
『またな』
……………一体あいつは何だったんだ。
俺も帰るか。
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