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真夏の少年たちの嵐  作者: 河村成
最強の少年達の純愛
6/17

「幹部会」

まだ残暑が厳しいので、

俺は短ランを脱ぎ

ワイシャツ


皆んなはTシャツ姿だ。


途中、炭酸ジュースを買い

一気に飲み干して

もう一本買うと

『お前どんだけ

飲むんだよ』と涼に言われたが

すでに飲み始め

『あーっ、うまい』と言い

『お前に言われたくねー豚ゴリラ』

と言いながら歩いた


皆んな“また始まったよ“

と言う顔をしながら笑っていた


今日は学校の

すぐ下の公園で集まった


ベンチがいくつか

あるのだが

広いベンチには、俺たちが座り


それぞれ好きな体勢で座った

豊と聖川は足を組み

涼は前にあるテーブルに

足を乗せ

俺は前のテーブルに手を重ね、

顎を乗せた。

光ちんは真ん中で

左膝の上に右足を乗せた


他のメンバーは

違うベンチに

ぎゅーぎゅー詰めになり

立って話しているヤツもいる


豊が『メンバーに

今回のサプライズの事は

政に言ってねーだろーな』と言うと

『大丈夫だと思うよ』と言うと

俺は『思うよって何ー』とダルそうに言う

『あっ大丈夫』と返って来るので

"はいはい"と

言うように軽く手を上げた


一段落した所で、光ちんが

『竹村』と呼んだ


竹村とは博士と言う

あだ名が付いている

なぜ博士なのかは

地域の不良の事は非常に詳しく

情報は広範囲に渡り正確なのだ


俺は『何か変わりはあったー?』

と眠そうに聞く。

博士は『喧嘩とかの話は

情報ないけど、“浦学の前川君"が

力を付けているみたい

真人君達には

小突かれてるみたいだけど』


浦学とは京浜六浦中学校

(けいひんろくうら)の事だ


真人達の南に位置する

中学校で

ここが、学区内では

代々伝統的に

ヤンキーが多いい学校だ

学校の名前の付いた暴走族もある


まぁ俺たちは浦学の

先輩達も仲が良く

俺たちとは普通に話している

"気合い入ってんなー“

が口癖のように

気弱なカッコだけの不良が嫌いなのだ



だが、自分達の後輩や

喧嘩相手には容赦無い事でも有名だ


“気合いが足んねー“

と浦学一年の頭の前川は

ハンパじゃないヤキを

入れられている


前川は190センチ近い

身長に短髪で

もっと有名でも

おかしくない風貌だが

世代が悪かった

俺たちや薪ヶ丘のように

突然、不良豊作の時という理由と

浦学で有名なのは

前川だけだったからだ


『ふーん』と

どうでもいいと

言うように皆んな軽く言う


学区内最強の俺たちには

当然、前川も頭が

上がらないからだ


光ちんが

『分かった、次の話だ』と言うと

『チーム名を作る、それと、

幹部に上がりたいヤツを引き入れる、

それでこいつらを連れて来たと言った』

『先に人選をするか』と俺たちに聞く



『元々7人が幹部の決まりだしなぁ』

『ああ、いいよ』

『人によるなぁ』

『誰?上がりたいってヤツ』など飛んだ


俺はチーム名の方は

何でもよかった

やる事は変わらないし、

"ヤンキー的な"名前には

ならないと分かっていたからだ


俺は『気合い入ってんならいいよ』と言い

『誰なの』と言った


思い浮かぶのは

政だが、この場にいない


光ちんが

『大林と青木』(おおばやしとあおき)

と呼んだ

前に並んだ2人は"俺たちだ"と

言わんばかりの突っ張った顔をした


(あーマジで眠い)


その後も何か言ってるな〜と

時間にすると1.2分だろうか

本気で寝ていると


"怒号が聞こえる"


『おいこらぁ、もう一回言ってみろ』

『やっちまうか』

『泣かしてやるよこのガキ』


"バチ"

"ドッギシ“

俺の寝ていたテーブルに1人

押さえつけられて寄りかかるように

ぶつかった。


ん"ー、

機嫌が悪そうに俺は顔を上げ

涼が青木の顔を潰すように

押し付けていた


『なんだよー、向こうでやれよー!!』

と言いながら

豊に

『何これ?どうなってんの?』

と聞くと


豊が『お前余裕こいてるんじゃなくって

マジで寝てたの?』

とビックリしている


確かに暑いし

状況的にもそうだなと納得しながら


テーブルを見ながら

『喉が渇いた』と言うと

『熱中症になるぞ』と言われた

『で、あれは何でやってんの?』

と目を擦りながら聞くと

『青木と大林が気合いは入ってるし、

特に涼は気に入らなかったし』

って言ったんだよ、下克上だな


と説明してくれた


(ああ、それで長い間修羅場を

潜って来た仲間を

バカにされ皆んな切れたのか)


と全てが繋がり

タイマンを見ていると


“メキッ"

顔を押し付けていた

涼の掌で青木の

鼻が折れる音がした


変な方向に鼻が曲がって

血が流れている


『うわーっ、

涼の体重で乗られたくねーな』と言うと

聖川が

『嫌すぎる、青木じゃ抜け出せねーな

場数が足りねーよ』

豊が『もうずいぶん

あの状態だからなー、バタバタしてんのも

限界だろ』

光ちんが『タップなんて

ダセー事したら

俺がやるから手を出すなよ』と言う


(幹部会にわざわざ

連れて来て、ギブアップは

光ちんの顔を潰す事になるからだ)


俺が『涼!!もう終わらせろ』

と言うと

顔を掴み、何度も何度も

テーブルに叩き付け

“ガッガッ""ガッガッ"

とゆう音だけが響いた


涼が手を放すと

気絶していた『舐めんなよ』と言い

戻って来た


『お前もうちょっと

スマートに出来ないの?』と言うと

『あれが俺のやり方なの

いいじゃねーかよ勝ったんだから』

と笑いながら言う


光ちんが『あいつはダメだな?』と言うと

『まぁタップしなかったから、

でもそれだけだね』と×印を指で示す


(やっぱダメだなと

思いながら自販機へ向かおうとすると

涼が隣を歩いていた)


涼は汗だくだ

『何だよその汗きめーなー』と言うと

『お前俺は今タイマン

終わったばっかなんだぞ、

お前寝てただろ』と言うと

『あっお前のせーで起きたんだから奢れよ』

と言うと

『何でだよ!!』と笑って

ハイタッチをした


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