頼りになるパパ
「これでも人を見抜く力は優れているのでね。挨拶に来た時もどうも胡散臭い気がしていたのだよ。金目当てだと直ぐに分かったし、ソフィアの資産はパパが所有しておくことにしたのだよ」
「だったらなんで結婚の前に反対をしなかったのよ!?」
「人のせいにしてはいけないよ。ソフィアは自ら恋愛したいと日々言っていただろう? それを尊重していたのだよ。勿論ある程度の対策はしていたし、何かあったら助けるつもりではいたが。それに恋愛は例え相手が悪人だとしても好きになってしまった以上は周りがどんなに反対しようとも簡単には心が揺れないだろう?」
た……確かに当時の私はサーヴィンに夢中になっていた。だからこそ私自身も相手の本性を知ることができずに結婚までしてしまったのだろう。
お父様がもし反対してきても、私はただ怒るだけで何も変わらなかったと思う。
「ロミオ君も後ろ盾になってくれたのだろう? ならばパパだって後ろ盾になる。ところで何が原因でこうなったのだ?」
理由も知らないで後ろ盾になるとか言うんかい!
とはいえ、お父様の後ろ盾ほど信頼できるものはない。
私はしっかりと全てを話した。
「なんだ、そんなことか」
「どういう意味!? これでも私は傷ついているんだからね!」
「あぁすまんすまん、言い方を間違えたな。パパが思っていたことよりはまだ軽いものだったなと思ったまでだよ。良かったよ、命に関わるような脅迫がないだけマシだ」
「え……!?」
理論派で脅迫まがいのような発言をすることはあるかもしれないサーヴィンだが、流石に命を奪うようなことはしないはずだが……待てよ……。
「私を殺すようなことは言われなかったけど、お父様のことは……」
「あぁ、そうだろうな。そもそもソフィアたちが婚約した頃から命は狙われていたのだからな」
「──!?」
初耳だったし、今までそのようなことは一度も言われたことがないから、驚くだけだった。
「ま、立場上サーヴィン君以外にも命を狙われるのは日常的だがな」
「そりゃ私だってそうだけど……」
実は何度も命というよりも、誘拐されそうになったことはある。
私を人質にして身代金を要求しようとする輩は跡を絶たない。
「サーヴィン君は中でも群を抜いて殺気が強かったぞ。ソフィアは恋愛に浮かれてて気がつかなかったんだと思うが」
「ご……ごめんなさい」
「いや、謝ることではない。恋愛なんて経験だ。理由がなんであれ、パパが介入するべきことではないのだから。経験をしてダメだと思ったときが成長するチャンスなのだよ」
なんだか哲学的なことを語り始めたけれど、いまいち理解ができない。
サーヴィンと結婚したことによって結果としては私は傷つき、お父様は命を狙われている。
どこに成長のチャンスがあるのか私にはわからなかった。
「とにかくだ、いずれこうなることは予測していたし、ソフィアが望むならパパは協力するぞ」
「ありがとう……」
「ところで愛人の名は聞いているか?」
「ラランカと言っていたわ」
突然お父様はその名前を聞いて驚いていた。
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