助けてくれる理由
国の力を使う上、締め上げると言っているロミオ殿下。
流石にそれはおかしい。
私個人としてのダメージは大きかった出来事とはいえ、国が動くようなことではないだろう。
「あの、殿下? 私の悩みって言っても所詮は不倫行為ですよ。戦争が起きたわけでもないのにそこまでしなくても……」
「いや、ソフィア令嬢がこのような事態になってしまえば、国家破滅の危機だろう。私はそう思っている」
どういうことか私にはイマイチわからない。
こういう場合はしっかりと聞いておくのが得策だ。
「なぜそこまで力になってくれようとするのです?」
「まずソフィア令嬢の父、レイン=ハイマーネ殿はルーンブレイス国にとって、なくてはならない存在だ。もはや国の経済を回せているのはレイン殿のおかげと言っても間違いはない。その令嬢がこのような事態になってしまったと知れば、最悪の場合復讐として国から出ていく可能性も考えられる。これは国の破滅を意味する」
なるほど、確かにお父様はルーンブレイス国の半分以上の企業に加担して投資や運営を行っていたはずだ。
この後、私はお父様に報告をするつもりだったがそこまで頭は回らなかった。
そういうパターンも考えられなくはないってことか……。
「二つ目、アウトロ男爵の評価は高い。もしも事実であれば貴族に対しての裏切り行為とも言える。ソフィア令嬢には申し訳ないが、国としての制裁が必要なのだ」
別に申し訳なくはない。サーヴィンに対して愛情など出てこないし、むしろ制裁していただけるのならばとことんまでに制裁してほしいと実は思っている。
「三つ目、ソフィア令嬢が美しい。このような女性を泣かせたり危険な目に遭わせた男を放っておけるものか!!」
そ……それはありがとうございます……。
恥ずかしくなってしまい顔が赤くなってしまった気がした。
「四つ目……」
まだあるんかい!
「いや……これは今は伏せておこう。ところで、どうする? ソフィア令嬢が離婚を望むのならば、私の責任で国が後ろ盾となろう」
四つ目が気になるが、それよりも離婚の方が大事だ。考える必要もなく、私はすぐに頷いた。
「えぇ、助けてほしいです……ロミオ殿下」
「……うーむ、その言い方ではな……。君は堅苦しくならずに、会話は自然体の方が良いと思うのだよ。ロミオと呼んでくれないだろうか?」
はぁ? いくら私でも、さすがに王子相手を呼び捨てにはできるわけがないだろう。
「せめてロミオ様と……公の場では勿論ロミオ殿下とお呼びしますが」
「ふむ、まぁ少しは砕けているからよしとしよう。では早速だが……」
協力してくださる以上、ロミオ様の言われたとおりに動くことにするか。
なんでもしますよ。
だからサーヴィンとの縁を切らせてほしいです。
「今晩はここに泊まっていくが良い。もちろん風呂と食事も用意する……というか既にしてある」
予想外の言葉に再び慌ててしまった。
「え!? あ、あの……ここってどこです?」
「王宮の客間だが」
そこまでおもてなしをされてしまうのは恐れ多く、断りたかったのだが、それはロミオ様に対する無礼にもなるので言われたとおりに泊まらせていただいた。
翌日、ロミオ様の指示通りに私は動き始めた。
まずは馬を借りてお父様のいる実家へ向かう。
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プロット担当 すかいふぁーむ先生
執筆担当 よどら文鳥
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