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たとえばこんな兄妹が。  作者: New
3/7

その3

まあ読んでください。

大竹君に同行して病院まで来てしまった。

もう1時を過ぎている。

今日は飯食いながらカープ見たかったのに…

まあリンが無事でよかった。疑ってごめんね、大竹君。

というわけで市民病院に来ているのだが、平日の夜で人も少ない。

病院内のトドールも閉まっているのでさみしい。

自販機で眠気覚ましにダリーズの缶コーヒーを買う。

待合室に戻るとリンは寝てた。ねがおかわいい。

でもすぐに呼ばれたので起こした。お姫様抱っこで入るわけにもいかんし。

まず医者は開口一番

「ご家族の方ですか」と、そして

「違いますね、友達の兄です」と、するとリンが

「私と同じクラスなんです」とありがたい説明を入れてくれる。

しかし医者はちょっと渋る。

「そうですか、連絡はできますか?」と、

「いや、できませんね」としか言えない。

まあやっぱり家族がいたほうが何かと便利なんだろう。おくすり手帳とか。

おくすりって犯罪のにおいとエッチなにおいがするよね。

「じゃあとりあえず入院は確定なので住所を教えていただけますか」と

たしかあそこは

「広島県広島市~」

「わかりました。今日はおかえりいただいて結構です。」

「あ、そうですか。あざしった。」

と言い残して診察室を去る。

「いやぁ疲れたねぇお兄ちゃん。」

「まったくだぜもう1時だよ。」

野球速報を見るがもうどの試合も終わっている。当たり前だろ

「カープ勝ってるぞ」

「やった!まあ当たり前か。」

「そうだな、燕に8―0だとよ」

「まあ、こりゃ日本一なるでしょ。」

「いやぁ、交流戦ぼろ負けしたじゃん?」

「確かに…」

カープは交流戦に弱い。

もうアストラムラインも止まっているのでタクシーを捕まえることにした。

リンは道に向かって親指を立てている。

ヒッチハイクだろ、それは…

ちょうどいいところにタクシーが来たので手を挙げる。そして乗り込む。

「どちらまで?」

「新白島駅まで。」

「はいよ」

「ん?新白島でいいの?」

「まあ、いいんだよ。」

あんまお金ないし。

「兄ちゃん、カープは見たんかいの?」

「あぁ、見ましたよ、やっぱ強いっすね。」

「そうじゃろう、今はいい時代よのぉ」

「ん?おじさん見た目的に浩二・衣笠世代?結構いい時代じゃん。」

「よう分かったのぉお嬢ちゃん、いくつや?」

「13です。」

「ほうかほうか…お、着いたで、790円じゃ」

「はい、あざっした。」

「おう、またよろしくな」

と言って走っていった。なかなか感じがよろしかったな。

でも女の子の年齢を簡単に聞くもんじゃないぞ。

近くのコンビニによって帰ろう。

ファミマにするか。

「ん?お兄ちゃんコンビニ行くの?私も行く。」

「行きたくなくても着いて来させるけどな。」

「何買うの?」

「マッチかな、なんか欲しいものあるか?」

「お兄ちゃんの愛。」

「帰ったらたっぷりあげるから、コンビニで買えるものにしような。」

「帰ってもいらないから、ポンジュース買って。」

「りょーかい」

しかし、ポンジュースを選ぶとはなかなかいい選択だ。あれめっちゃうめえ。

無言で店員にジュースを二本差しだす。

「281円です…」

深夜帯バイトも大変だな。見てるこっちが疲れるよ…

無言で金を差し出す。

「ちょうどっすね、あざっした。」

うわぁめっちゃめんどくさそう。

まあ俺でもああなってただろうな。

「ほれ、ポンジュース。」

「ありがとうねお兄ちゃん。」

「お前もだいぶ慣れたな。お兄ちゃんって呼ぶの。」

「まぁ、お兄ちゃんだしね。」

「まぁ、そうだな」

でも本当の兄じゃないのにお兄ちゃんと呼ぶのはちょっときついようにも思える。

リンがもし姉だったら間違いなくリンさんって呼んでる。

まあいいや、帰ろう。

「帰ったらシャワー浴びて寝るか。」

「えー眠れる気がしないよー」

「えー寝たいんだけど」

「マリカしようよー」

「7?8?」

ちなみに俺はDS以外したくない。

マリカがもし橘万理花だったら大歓迎だが違うだろ。

「DSがいいな」

「よっしゃやろうぜ」

「50CCね」

「勝てると思ってんのか?50CCは大得意だぜ。」

「じゃあレインボーロードのタイムアタックやろうか」

「すいませんでした。」

レインボーロードはまじで無理。加速中に甲羅当ててきたりしたら落ちるじゃん。

「じゃあ早く帰ろうよ!」

「はいはい」

あ、そういえば

「リン」

「なに?お兄ちゃん?」

「ニセコイって知ってるか?」

「知ってるよ。お兄ちゃんの本棚にあるやつでしょ、面白かったよ。」

俺に棚を物色された上に読破されている模様。

下ネタという概念が存在しない退屈な世界も見られただろうか…

「そうか、読みたい本があったら物色せずに俺に言えよ。貸すから」

「じゃあ下ネタという概念が存在しない退屈な世界ってやつ貸して」

「リンにはまだ早い!」

やっぱバレてんじゃねえか。隣でリンが悪い笑顔を浮かべていた。

ありがとうございました。まだ書きたいです。

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