その2
2話目です。お願いします。
「えー、12番、世羅。これを答えろ。」
現在6時間目道徳。これが終われば帰れる。と思た矢先。当てられた…
「えーっと、サトシ君がバスケをやめた原因は先輩にあると思います。」
「ほう、なぜだ。」
「えーっと、サトシ君はバスケが上手くて先輩から嫉妬されていたからです。」
「きさま、聞いてなかっただろ、サトシ君は出てきてない。スマホの使い方の話だ。」
「別に僕変なもの見てないんで大丈夫ですよ?」
「やかましい。座れ。」
クスクスとクラスで笑いが起こるが気にしてはいない。
「寝てたのか?」
大塚が隣から話しかけてくる。
「いや、興味がなかったもんでな…」
「そうか」
キーンコーンカーンコーン
「ふーーーやっと終わったーーーー」
「うるせえな大塚。少し静かにするということを知ったほうがいい。」
「はいはい」
クラスのみんなは散り始める。
「んじゃ俺帰るわ、またな」
「おう、また明日」
そう言って朝買ったメッツの残りを飲み干し、駐輪場へ向かう。
周りに先生がいないことを確認して、イヤホンを装着。
小遣いを削って買った完全ワイヤレスイヤホンだ。9000円…
何にしようかな…久しぶりにアニソンにしよう。This gameあたりにしとくか。
「世羅君」
「はい!」
「なんでそんなに返事がいいのよ。」
「なんだ西条か。先生かと思った。んじゃおれは帰るから、じゃあな」
「ちょっ、置いていく気?」
「なんだ?一緒に帰りたいのか?」
「あ、そういうのいいんで。」
ちょっぴり傷つきました。
「あからさまに悲しそうな顔しないでよ!冗談よ!」
「そうか、じゃあな」
「なにそんなに急いでんの?用事でもあるの?」
「まあな、エアコンが壊れそうだから見て帰ろうと思って。」
「そう、じゃあまたあした。」
「おう、じゃあな」
どこがいいかな、どうせなら広島駅の蔦屋家電にするか。
そういやリンもあっち行くって言ってたな、帰りに拾って帰るか。
気づけばThis gameも終わってLos!Los!Los!に変わっていた。
道案内はめんどくさいのでもうしない。
割愛して蔦屋家電に到着。エアコンコーナーに向かう。
最近はAIがついてるエアコンがあるんだな…高っ!
この安いやつでいいや…また今度買いに来よう。
ん?あそこはイヤホンコーナーか。そういやリンがイヤホン欲しいとか言ってたな。
出費は痛いがまあリンを養うのは俺なのでほしいものを買うのも俺だろうか…
この完全ワイヤレスイヤホンはなんか安いな。これにしよう。
そうは言っても俺のより高いがな。JVCのちょっといいやつで12000円
まあバイトで結構いい給料もらってるしいいだろ。仕送りもあるし。ヤダ、ニートみたい。
安いやつがすぐ壊れるよりいいやつを長持ちさせたほうがいいもんな。
「これください。」
「12960円になります。」
消費税こえぇな。
「カードで」
「暗証番号をご入力ください」
ぴっとぴっとぴっとぴっと
「はい、ありがとうございます。」
「ラッピングしてもらえますか?」
「はい。この中からお選びください。」
おぉ、いろいろあるな、まあ何でもいいだろ。シンプルな白だなこれは。
「んじゃこれでお願いします。」
「かしこまりました。はい、どうぞ」
「ありがとうございます。」
「ありがとうございましたー」
さて、リンはどこにいるのかな?
その前にゲーセンでグルコスやって帰るか。
そう思いゲーセンに向かう。
蔦屋家電の前の書店の上にある。
何の曲にしようかな…考えながらグルコスの台へ向かう。
すると先客がいた。まじかよ…
結構うまいな。まあ俺ほどじゃないが。
というかこの子結構かわいいな。俺と同じ制服じゃねえか。まじか。
すると終わったようでこちらを振り向く、並んでるか確認したようだ。
俺を見て一瞬嫌な顔をしたがすぐに驚きへと変わる。ほぼ同時に俺も。
「西条…」「世羅君…」「「なぜここに?」」
まじかよ西条こんなにかわいかっじゃなくてなんでここにいるんだ?
「おまえもグルコス好きなんだな。」
「ま、まあね。」
「んじゃ替わってくれ」
「あ、うん」
そういって俺の後ろに並ぶ。まだやるのね…
なににすっかなー、久しぶりに九龍レトロにするか。
割とすぐに終わった。もちろんフルコン。
続いて人生リセットボタン、快晴をやって終わる。
「じゃまたな。」
「う、うん、また明日、」
「おう」
「あ、あの…」
「なん?」
「学校のみんなには言わないでね…」
「わかってる」
参った、西条が可愛すぎる、なぜ気づかなかったんだろうか。
まあ今日限定かもしれんし俺が疲れてるだけかもしれん。
リンを拾ってさっさと帰ろう。
「あ、もしもしリン?どこにいるんだ?」
『蔦屋家電のスタバだけど?』
「まだいたのか、おれその辺にいるから帰ろうぜ。」
『わかった。』
「蔦屋家電の前に集合な。」
『承知しましたぁ』
そう言って、待機。
「あ、いたいた、お兄ちゃん」
「どうもっす」
あーこれが例のオオタケクンとやらか。
「おう、大竹君だったか?よろしくな。」
「はいっ」
「よし、リン、帰るぞ」
「うん、じゃあね、大竹君」
「うん、またね世羅さん…」
「バイバーイ」
「…」
なんかよさげな奴だなオオタケクン。まあこれなら安心だ。変な男ならどうしようかと。
でもなんか変だな。
「なんでお兄ちゃんこの辺来てたの?」
「エアコン古いだろ、新しいの見に来たんだよ。」
「へーそう」
興味なさげだ。俺も何考えてたのか忘れた。
あ、そういえばリンは学校での名字は世羅ってことになっている。
「大竹君は電車で帰るのか?」
「うん、たぶんね」
「そうか。」
まあ今日あったことなどを話しながら帰っているとすぐに家に着いた。
「飯何がいい?」
「選択肢を」
「焼きそば カレー ハンバーグ」
「カレーお願い」
「オッケー」
手早く作って飯にする。
「「いただきます」」
「今日は大竹君と何してたんだ?」
「え?勉強だよ。大竹君頭悪いからね…」
弱者に手を差し伸べる妹。悪くない。
「そうか、そういえばリン、イヤホン欲しいって言ってたよな?」
「うん、今も欲しいよ?」
カバンから取り出す。
「ほれ」
「ん?なに?」
ぐっちゃぐっちゃと開けていく。きれいに開けてくれよな。
「え、まじで?いいの!?」
「まあ、たまには、な」
「ありがとーうおにいちゃん!」
「いや、まあ、どういたしまして。」
嬉しそうでよかった。それより…
「おまえ、そのノート大竹君のじゃねえのか?」
「あ、ほんとだ、ご飯食べたら届けてくるよ。」
手早く飯を食って、出ていこうとするリン。
「一応携帯もっていけよ」
「えー近いしいいよ。」
「いや、もしものことがあったら困るからな。」
「わかったよ…」
なんか大竹の様子が変だった気もするしな。
「行ってきまーす。」
「気をつけてな、風呂入れて待ってる。」
「はーい」
そういうとリンは足早に進んでいった。
皿洗ったりしているとリンが出かけて15分ぐらいたった。
すると突然俺のiPhone7が鳴り始める。
見るとリンからだった。なんかあったのかな?
「もしもし?なんかあったのか?」
『お兄ちゃん!助けて!』
「!?」泣いているかのようなのリンのこえが聞こえる。
電話の向こうからは『世羅さん…もう我慢できないよ…』という獣のような声が聞こえる。
「すぐ行く…」
そう伝えて家を飛び出した。
リンのスマホのGPSでどこかを把握して、走って向かう。
こうしている間にも事は刻一刻と悪化しているかもしれない。
あんなリンの声は聞いてことがなかった。
そんな不安を大竹への怒りでかき消しながら進む。
5分もしないうちに大竹の表札の家に着く。
勢いよくドアをあけ放った。
「リン!」
「お兄ちゃん!よかった!来てくれた!」
「なにがあったんだ?」
あれ?なんかリンは全然大丈夫そうだぞ?
「今日大竹君の両親が留守なんだって、で、私が行ったら倒れてたの。まだ意識はあったよ。」
「なんでだ?」
「さっき聞いたんだけど、持病でたまに意識がなくなることがあるんだって。」
「じゃあ、さっきの『もう我慢できないよ』は?」
「意識が飛ぶのを我慢できなくなったんだと思うよ?その時意識が飛んだし。」
「救急車は呼んだのか?」
「うん、お兄ちゃんの前に。」
なんか俺、すげえ誤解してた。ごめんな、大竹。
「だからさっきもなんか変な感じだったのか。」
「あ、蔦屋家電の時?」
「うん」
「あの時、体調が悪いって言ってたような…」
帰らせてやれよ…
そしてサイレンの音が聞こえてきた。
はい、ありがとうございました。
1話で誤字があったことに関してお詫びします。
なんか終わらせ方が無理矢理ですいません。
まだ続きます。