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第2話:認識
広間には見たことの無い鮮やかな絵画が並んでいた。鎧や剣、盾などもたくさんある。
床には赤いカーペットが敷かれていて、高い天井にはシャンデリアがいくつもぶら下がっていた
。
「ここは城。私のな……」
背後には黒いローブに身を包んだ老婆が立っていた。
想像通り、かなりの年齢なのは間違いない。
俺は思わず身構えた。
「そう構えなくていい。私は敵では無い……。まぁ、味方でも無いがな……」
「ここはさっきあんたが言ってた世界か?」
俺のいた島では無いことは確かだ。
「あぁ、そうさ。私はガーネット……。世界の均衡を保つ者だ」