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夢の中に

重装甲チルドレンと言う題名では過去に2、3回途中まで書いていましたが時期が開いたので前作をコピーしつつ書いて行きたいと思います。

カーテンの隙間から入り込んでくる太陽の光に照らされて、まだ眠たい欲求に耐えながら身体を起こす。

カーテンの外は快晴だ。

ベランダでいつものコーヒーを飲みながら、いつもの考え事をする。


「いつからあの夢を見てるのだろう?」


ただひたすらに追い続ける夢。

誰を追っているのかも分からない。

だが、目の前に誰かが居るのは分かる。

そんな訳の分からない夢でも分かっていることがある。

それは距離だ。


「あと少しなんだけどなぁ〜。」


そう呟いて壁に掛けてある電波時計に目を向ける。

7時15分。

遅刻したくないのならそろそろ学校へ行く準備をしなければ。

今日は初の実戦訓練だ。

遅刻する訳にはいかない。


----------


桜木特殊化高校2年 名前は篠宮(しのみや)竜樹(たつき)

特殊化高校とは7年前に出現したアンダーへの対抗策通称「特技」を教育科目に追加した国営の高校である。

因みに全寮制、学費は全額免除、月々10万円の給付金も出る。

その代わりとして高校卒業後は、防衛大に進学するか国防に関係する職に就く事が義務付けられている。

何故俺がこの高校に入学したかと言うと、7年前のアンダーの出現の際に重体で病院に担ぎ込まれたらしくその際の後遺症で以前の記憶が全く無い。

そして親族すら見つからず里親に引き取られたものの、いつまでも世話になると悪いと思い全寮制で学費が全額免除のこの高校に決めた。


流石に国営の高校と言うだけはある。

2年次には実際にアンダーとの実戦訓練に出る。アンダーと言っても討伐するのはA〜Fランクの中で最弱のFランクの奴だ。

戦闘訓練を受けていれば誰でも討伐できるくらいのものらしい。


そして今日がその実戦訓練の日だ。


装甲車に揺られながら暗い車内を見渡す。

周りにいるクラスメイト7人に目を向ける。

肌の露出など一切無い。

全身に光沢の無い黒い機械装甲をまとわせている。


そう言う俺も全身に機械装甲を着込んでいる訳だが......。

相手の顔が直接見れないと言うのは正直不安だ。


「竜樹。大丈夫か?」


唐突にディスプレイに『三宮(さんぐう)羽堂(はどう)』と表示される。

親友の名前を見て少しだが不安が解けた。

羽堂は長身でガッチリした体格、短く刈り上げた髪、運動神経抜群だ。


「大丈夫だ。少し考え事をしてただけだ。」


深呼吸をしながら答える。

すると、


「どうだかっ。ビビってんじゃないの?」


耳障りな高い声とともに『桜木(さくらぎ)(あおい)』と表示される。

親友ではあるが何故かいつも攻撃的で女子とは思えない活発な奴だ。

背はあまり高くなく、肩に付くぐらいの黒髪、笑顔は可愛いが性格上彼氏が出来ない女子だ。


「そろそろ到着するし。もう一度作戦の確認をしよう。」


頭を切り替える。


「ちょっと!無視はひどいでしょ!!!」


またもや高い声が響く。

直接会話する分にはいいが、スピーカーを通してだとやはり耳障りに聞こえてしまう。


それから目的地に着く10分間クラスメイト7人、俺も入れて8人での作戦の確認をした。

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