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次の町

 旅を再開して2日目の昼


「疲れてきたな・・・ 2人とも大丈夫か?」


「ええ、なんとか・・・」


「きついですけど、旦那様がキスしてくれれば・・・」


「冗談が言えるくらいなら大丈夫そうだな」


 俺はそう言って地図を広げて見た

 近くに小さい町があるな・・・

 その次の町までは距離が長い

 今日はそこで泊まるかな

 そう思い俺は


「今日は近くの村で泊まろう」


 そう言った


「その方がいいかもね」


「私は旦那様の行く場所についていきます」


 2人の言葉を聞き


「じゃあ行こう」


 俺たちは町に向かって歩き出した



 数分歩くと遠くに家らしきものが見えてきたので俺は


「もうすぐだな」


 そう言った

 すると


「ご主人様、桃 早く行きましょ」


 なぜかテンションの高い奈々が俺と桃の背中を押してきた


「どうしたんだ奈々、元気だな」


「だって町だったらお店がいっぱいありそうじゃない」


「指輪はあるかな?」


 奈々の言葉を聞き桃が言った


「あるんじゃないか? でもなんで指輪なんて」


「婚約指輪を買うって約束したじゃないですか・・・」


「してねー」


「旦那様、私は先に行きますね 奈々はどうする?」


 桃は俺の言葉をスルーして奈々に喋りかけた


「行く行く♪ ご主人様、先に行きますね」


「ああ・・・」


 2人は走って先に行ってしまった


「はぁ~」


 俺は1度ため息をつき歩き続けた

 町は多くの人で賑わっていた

 これじゃあ、宿探しが大変だな・・・

 人に聞いた方が早いかな

 そう思い俺は通りかかった紫色の髪の長い少女に尋ねてみた


「すいません 宿屋ってどこですか?」


「・・・」


「あの~」


「・・・」


「・・・」


 その少女はこっちを黙ってみるだけで答えない

 数分たっても口が動かない

 他をあたるか・・・


「やっぱりいいです すいませんでした」


 俺はそう言ってお辞儀をし、他の人のほうに歩き出した

 が、俺は自分の上着が引っ張られていることに気がついた


「ん?」


 俺は後ろを見るた

 すると、そこにはさっきの少女がいて俺の上着を引っ張っている


「どうしたの?」


「・・・こっち」


 少女はそう言って歩いていってしまった

 付いて来いってことかな・・・

 そう思いつつ俺は少女の後を追った

 その子は人混みの中を華麗に避けて止まることなくどんどん行ってしまう

 俺はついていくのがやっとだった

 彼女は急に止まりこっちを見てきた


「・・・大丈夫?」


 俺のことを心配してくれたらしい


「なんとか・・・」


 俺がそう言うと


「そう・・・」


 そう言って彼女はまた歩き出した

 俺も続いて歩き出した

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