2人の会話、主人公は気絶中
強士郎が気絶し
「ご主人様!?」
「あ~あ、やっちゃった ちょっとやりすぎだったかな」
「え?」
桃の言葉に奈々が反応した
「ごめんなさい あなたの反応が面白くてつい・・・からかっちゃった」
「え!? 婚姻届けってのは嘘なの!?」
「それは嘘よ でも、そういう関係にはなりたいと思っているわ」
「そ、そんな・・・」
「あなたはどうなの?」
「え? 私がなに?」
「あなたはこの人が好きなの?」
「な、なんで!?」
奈々は顔を真っ赤にして動揺しはじめる
「あなたが好きじゃないなら、本当に旦那様になってもらうから」
「だ、駄目!!」
奈々は桃が驚くほど大きな声でそう言った
奈々の声に驚きつつも桃は
「なんで駄目なの?」
そう聞いた
「なんでって・・・」
奈々はそう言って気絶している強士郎の顔を見てから
「私がこの人のことをお慕いしているからよ!」
そう言い切った
奈々のその言葉を聞き桃はこう言った
「そう・・・ それでいいのよ・・・」
そう言っている桃の口はなぜだか少し笑っていた
「そうだ! あなたの名前は?」
「私? 奈々よ」
「奈々か・・・ 可愛い名前ね」
「ありがとう 私も気に入ってるの あなたの名前は?」
「桃よ」
「桃・・・ いい名前だね」
「当たり前よ だってこの名前は旦那様がつけてくれたんだもん」
桃は胸を張ってそう言った
「え!? それって本当なの!?」
「ええ」
桃は勝ち誇ったような顔で言った
そんな桃を見て奈々は少し笑いながら
「残念ね、ご主人様が先に名前を付けたのは私よ わーたーし」
そう言った
「本当!?」
「ええ」
「そんな・・・」
桃が悔しそうな顔をしたのを見て奈々は思った
これ以上ご主人様に付きまとわれては困る
だから・・・
「ご主人様は私のものなんだからね!!」
「奈々?」
「「え!?」」
奈々と桃は同時に声のした方を見た
声のした方向とは下だった
そこには気絶をしていたはずの強士郎が首を押さえながら座っていた
「ご、ごごごごごごご主人様!?」
「あらあら」
桃はその状況を笑っている
「い、いいつから聞いてたの?」
奈々はパニック状態になりながらも強士郎に聞いた
「ええ・・・と 奈々がご主人様は私の・・・」
「言うなーーーーーー」
奈々の足が強士郎の首に向かっていく
そして
「うわ!」
強士郎は再び気絶した
「ご主人様!? ご主人様~~~~」
村中に奈々の声が響き渡った
「あ~あ、またやっちゃった でも、この2人面白いわね」
桃は奈々にも聞こえないくらいの小さい声で笑いながらそう言った