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遭遇、○○!

 数時間歩き続けているうちに日が傾きはじめた


「ねえ、ご主人様・・・ そろそろ宿探さない?」


 少し申し訳なさそうにそう言ってきた


「そうだね もうすぐ小さい村に着くからそこで探そう」


「ええ」


 数分歩くと小さい村が見えてきた

 村に着いたが人が1人も外にいない

 家の電気さえも着いていない・・・

 この村にいったいなにがあったんだろう

 そう思っていると

 村の奥の方から


「きゃ~~」


 小さい女の子の悲鳴のような声が聞こえた


「今のって・・・」


 奈々が心配そうに俺の顔を見てきた


「奈々はここで待ってて、俺が見てくる」


 そう言って走り出そうとすると、奈々に止められた


「奈々?」


「絶対に帰ってきてね・・・」


 奈々は今にも泣きそうな顔をしていた


「大丈夫、俺は絶対帰ってくるよ」


 そう言いながらポンと奈々の頭に手をおいた


「ありがとうな、心配してくれて」


「べ、別に心配なんて・・・」


 頭を撫でてあげると奈々は少し顔を赤くして俯いた


「行ってくるね」


「ご主人様・・・頑張ってきてね」


「ああ!!」


 俺はさっき声が聞こえた方に走った

 村をぬけるとそこには森があった

 森の中から


「誰か助けてよ~」


 そう聞こえた

 俺は声の聞こえた方向に無我夢中に走った

 女の子の声が少しずつ近くに聞こえてきている


「はぁはぁ・・・そろそろか」


 息を切らせながらも俺は走るペースを変えなかった

 いったい何があったんだ

 すると1人の女の子が走ってきた


「あ!?」


 その子は俺を見るなり駆け寄ってきて俺の後ろに隠れた


「助けて!! 鬼に追われてるんです旦那様」


「はぁ!? 旦那様って?」


「何を言っているんですか、私たちあんなに愛し合っていたのに・・・」


「愛し合った覚えは皆無なんですが」


「ひ、ひどい ベッドでのあの言葉は嘘だったのね」


「ひどいのはあんたの妄想力だ!!!」


 俺がそう叫ぶと


「そこに居たのね」


「「え!?」」


 突然のその言葉に俺とその子は顔を見合わせたのち声のした方向を見た

 そこには・・・


 棍棒を持った女の子が近づいてきていた

 その子の頭には角が生えていて服装はラOちゃんみたいな大胆な格好だ

 その子は笑いながらこっちに向かって走り出した


「猿ちゃんのおかげで強そうな男に出会えたわ お礼に殺してあげる」


 猿とは、俺の後ろに隠れているこの子のことだろう


「旦那様 あれは鬼です」


「あれが鬼だって!?」


「そうです 旦那様、私を守ってください」


「その旦那様ってのを・・・」


 そう言いかけているうちに鬼がどんどん近づいてきている


「ははははははは」

 

 鬼は笑いながら走り棍棒で邪魔な木を折り倒している

 なんて力だ

 それに殺気がすごい、まじで殺す気だ


「君はここから動かないで」


「旦那様?」


「鬼を迎え撃つ」


 そう言って俺は剣を持ち鬼に向かって走り出した


「あなた正気? そんなに早く殺されたいの?」


「俺は死なない!! うぉ~~~」


「あなた面白いわね いいわ、今は見逃してあげる」


 鬼は急に立ち止まりそんなことを言った

 鬼のその言葉を聞き、俺を立ち止まりこう言った


「なぜだ!!」


「あなたは面白いから本気で殺したいけど、まだ殺すにはおしいからよ」


「なんだって・・・」


「私は鬼ヶ島で待ってるわ 来なかったら・・・許さない」


 そう言い残し鬼は去っていった

 俺はその場に崩れ落ちた

 一瞬でも死を覚悟していたものの、あの殺気は・・・

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