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二次元の自分~画面に閉じ込められた少女~  作者: 航作裕人
第一章 魔法の世界が二次元
3/12

2 知美との出会い

 一週間過ごしてきた私だが、少し慣れない。 

 だけど、この学園は相部屋としても、まさかの主人公と一緒とはわからなかった。

 まさかの先輩たちと相部屋になるものであるのに、物語が変わっているみたいだ。

 びっくり仰天。 

 だけど、どんな結末になるのが、この世界で生きていくうえでの楽しみになるかもしれない。

 

 そして、今日は入学式。

 ホールで行うらしい。男子も一緒らしいのだが、どんな人たちがいるのか楽しみ。

 それよりも異例なことが……。

 この物語の記憶が少しずるあいまいになっているように感じる。 

 なぜだか知らないが、この物語だけの記憶がだんだんと消されている。

 そんなことで、入学式までにはなくなってしまった。記憶が……。

 それに、なぜか知らないが、新しい記憶がセットされた。

 それは、この世界でのシナリオだ。

 それが、自分の言葉になっている。

 私は何が起きているのか全然わからない。

 そして、私はこのときには、二次元の世界の人間だと意識し始めてしまったのだ。

 

 そして、入学式では異例なことを言われた。

 それを言ったのは、学園長だった。

「君たちは、魔法を使って魔族を排除する役目をしてもらいます。この国では本学園だけが魔法が使える人たちがいます。それに、魔族には魔法以外効きません。ですから、あなた方の試練になるということです」

 私は少し混乱した。

 いきなり、魔族を倒せと言われてもどうしようもないと思ったからだ。


 そんな重要な情報がいわれた入学式は何とか終わり、寮へと戻る。

 なぜだか知らないが、主人公である知美とは初めて会うような気がしたし、どこかであったことがあるような気がした。

 私にはどっちの勘が正しいのは判断できない。

 私も私で、意味が分からなくなっている。

 それでも、一生懸命理解しようと頑張った。

 

 自分の部屋へと戻ってきた。

 相部屋は、二十畳程の広さに、テレビやエアコン、机からベット、本棚などの、生活に必要なものがすべてそろっている。

 まさに、お嬢様学校と言った感じだ。

 そんなことで、私は知美と話すことにした。

「ねぇ、知美ちゃんってどこから来たの?」

「私ですか。私は、田舎の方です。あまり裕福ではなかったのです。だけど、ある日を境にお金持ちになりました」

「そうなんだ。丁寧語じゃなくてもいいんだよ」

「そうですか。わかった、それじゃあ、優実はどこから来た?」

「それは……、スクエア都市から来た。そこはすごく未来でいいところだったけど、あまりにもうるさいんで、ここに来たいと思ったんだよ」

 私は思った。

 ――何で、思ってもいないことがバンバン言葉として出てくるの。異例だよ。これ~。

 この現象が起こっているのは私だけなのか、少し不安。

そして、まだ会話は続く。

「それで、ここに来たのは、何でかな?」

「それは……、最高の高校生活ができると思ったからなんだよ」

「そうか、私はなんかあごがれてかな」

 そんなことを話しているうちに、話が盛り上がってしまった。

「それより、すきなひととかいるの。私知りたいな」

 と聞いてみると、

「う……うん、いるんだけど、私と釣り合うかは……」

 そんなとき、頭の中にはこんな言葉が浮かんできた。

 それは、自分が考えたものではない。

 やはり、二次元の世界と言うこともあって、設定などの物は原作者が考えているものだと思った。

 だから、私はこの世界に転送されて、物語が変更されたのかもしれない。

 記憶がなくなっても、普通のことは覚えている。

 と言うことは、すべてのこの物語の記憶だけが消えただけだった。

 そんなことで、私は考え事をしていた。

そして、

「どうしたの? なんかボーっとしてたよ」

「あ……ああ、大丈夫。少し考え事をしていただけだよ」

「そうなの? でも、大丈夫ならよかった」

 私はなんか友達に心配されて、少し心が温かくなった。

そして、私は


「すきなひとにアピールできるといいね」

 

 と言った瞬間、知美は顔を真っ赤に染めてかわいいかった。


 こんな話で盛り上がって、夕方になっていた。

 そして、夕食の時間になり、食堂へと集合と言われて行くと、今までに見たことないほど、豪華だった。

 すしや肉から、和洋中がすべてそろっている。やはり、お嬢様学校と言うだけある。

 それに、デザートなどもあって、とても豪勢。

 ――こんなにも、いろいろなものがあるなんて、さすがだね。

 私は、この学園に来てから、驚かされることばかり。

 さすがだな、なんて思っちゃう。

 そんなことで、私は知美と一緒に食べて、部屋へと戻った。

 そして、お風呂の時間になり、大浴場へと足を運ぶ。

 ここもすごい。

 お風呂の数が十個くらいある。

 それに、すべて体にいい、お風呂だというこだわりぶり。

 びっくりすることばかり。

 

 私は、お風呂に入って、部屋へと向かう。

 そして、少し勉強をして、フカフカのベットでぐっすりと眠った。

 この世界は、とても大変だというのは、今このときはわからない。

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