第8話 集まる人々 後編
というわけで……
小雪「作者さん。前書きはいいから……ホワイトデーは?」
白雪「……もう四月になるよ?」
………すみません。ホワイトデーのことおもいっきり忘れてた。時期的にエイプリールフールだから……そこでいちゃつかせるじゃダメかな?
小雪「忘れたら……怒るよ」
絶対に書くので……というわけで本編です。
親戚と名乗る雪歌さんと一緒に自宅へ行くこととなった私達。それにしても……
「お母さんたち、帰ってきてるんだ。」
「……私、あんまり覚えてないから……ちょっと会うの楽しみ」
「そういえば入院してたんだもんね。それじゃ雪奈さんの晃司さんのお仕事についても知らないか」
「……どんなお仕事してるの?」
「そういえば私も知らないや。雪兄は凄く忙しい仕事だって言ってたし……」
お母さんたちの仕事ってものすごく謎なんだよね。前に一度帰ってきたときは、洗濯物に返り血みたいなものが………うん、気のせい。アレはトマトジュースを零したものだよね。うん
「何というか……小雪ちゃんたちの家ってすごいよね。実はお金持ちだったり……」
「忙しすぎる仕事って一体何だ?」
「……私も知らない」
そんなことを話しているとようやく家についた。とはいえ家の周りには何台もの黒塗りの車が………
「「………………小雪(白雪)ちゃんの家って、極道?」」
「違うよ!?ちゃんとしたお仕事してるからね!!というか、雪兄!!これはどういうこと?」
玄関先でそう叫ぶとエプロン姿の雪兄が出てきた。
「おかえり、皐と裏月もありがとうな。ほら、早く上がったほうが……」
「その前に、この黒塗りの車は!?」
「あぁ、伯父さんの部下たちの車か……ちょっと待ってろ」
そう言って、雪兄は家に入り直し、しばらくしてから黒塗りの車はすぐに何処かへ行った。
「これでいいだろ。というか、雪歌!手伝えよ。」
「あはは、私には二人の迎えを………ほら、料理とかは雪那の方が親戚の中で一番うまいじゃない。」
雪歌さんは苦笑いをしながらそう言った。雪兄はため息を付き、私達をリビングへ案内するのであった。
リビングにはお母さんとお父さんの二人が待っていた。そういえば他の親戚の人がいないけど………
「おかえりなさい。小雪。白雪にとっては初めましてかしら?」
「……うん。お母さん。」
「全くお寝坊さんね。」
そう言って、お母さんは白雪を抱きしめるのであった。そうだよね、白雪にとってもお母さんにとっても、嬉しいことだよね。
「お母さんも雪那から白雪が起きたことを聞いて、凄く会いたがってたからな。ところで雪那。そこの二人はお前の友達か?」
お父さんはそう言って、皐くんたちの方を見た。さすがに私も「私の恋人だよ」って言えないもん。そこは流石に空気を……
「小雪ちゃんたちの夫候補だよ。晃司伯父さん」
「って、雪歌さん!?」
雪歌さんがとんでも無いことを口走ったよ!!そんなことを言ったら………
「ほう、夫候補か………母さんや、私の刀は………」
「ちょっと雪那!君のお父さん、とんでもないことを口走ってるよ!」
「娘のことを溺愛しすぎだろ」
「すまん、こういう父なんだ。父さん、落ち着いて、」
「だが、この男どもは……娘たちをひどい辱めに…………もしかして既にお前が手を……約束を破ったのか!!」
どうしよう、なんだかお父さん。おかしなことを口走ってるし…………
その後、お母さんが鉄拳でお父さんを黙らせるのであった。そしてお母さんたちは親戚たちと一緒に出かけるのであった。残った私たちはゲームをして遊んだりするのであった。
そして深夜、雪兄は皐くんたちを家まで送っていくのであった。
「わざわざ送ってくれなくっても良かったのに……」
「男を襲ったりする奴はまずいないだろ。」
「まぁ、そうだけどな。いつ父さんが襲いかかってくるか………」
「それは怖いけど………」
皐が体を震わせていると、裏月は思いつめた顔をしていた。そしてあることを聞いてきた。
「………なぁ、お前の親父さんが言ってた約束ってなんだ?」
「……………お前らは二人は知ってるんだっけ?俺とこゆたち姉妹と血がつながってないこと」
「……うん、小雪ちゃんから聞いた。でも、それでも凄く二人のことを大切にしてるよね。雪那は」
「まぁ、シスコンって言われるぐらいにな。」
「あぁ、約束のために大切にしてたんだよ。まぁ、昔のことは今話すべきではないな。」
「そっか、話したくなったら話してね」
皐はそう言って、納得するのであった。裏月もまた渋々納得するのだった。そう今は話すべきではない。
「お前らが二人をしっかり任せられるぐらいになったら……話してやるよ。俺がこゆたちを守るとした時のことを…………」