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詩集

夕方の救済

作者: ロースト

夕方の救済


いつも俺の心が落ち込んでいて、底辺近くを彷徨っているのを救い上げてくれたね。

いつも俺の心が悲しみに満ちて、闇に引きずり込まれそうなの救い上げてくれたね。


感謝しているんだ。

夕陽が君の背から覗いている。

ああ、もう帰る時間なんだね。

心配かけないうちにみんなとのころへ行こう。


いつもみんなは俺を支えてくれてる。

いつもみんなは俺を笑いで迎えてくれる。

それがとても心地よくて、“此処”にいていいんだと教えてくれて。

みんながいることで僕は救われているんだ。


一人じゃない。

それでも“違う”俺は独りを感じて。

たまに塞ぎこんで、この夕陽をここで見ているんだ。

君がここに来てくれるのを信じて。


本当は俺だけじゃない。

みんなそんなこと感じてる。

みんなそんなこと思ってる。

だから、みんなわかるから、俺を甘やかす。

一人になりたい時だってあるだろ?

そう笑っていつも以上に温かく俺を迎えてくれるんだ。

それに俺は心が温かくなる。


君が迎えに来てくれるまでは一人の時間を過ごす。

いつも同じはずなのに、そのときの夕陽はいつもより優しい気がして。


だから、みんなに返したい、この感謝の気持ちを。

俺のことをわかってくれるみんなだから。

みんながこんな風に塞ぎ込んだり落ち込んだりしてるときは俺が支えてあげたい。

いつも強くて、弱さを見せない人たちだから。

それでいて傷つきやすくて、寂しさを感じやすい。


遠い、場所。

普段は絶対来ないほど遠くて、でも忘れられない存在(ばしょ)

目立たなくて、でも気づきやすいところ。

夕陽がよく見える、この町がよく見える丘

町の隅っこにあって、風が気持ちよく吹く場所


ここにはいろんな人たちが眠っているんだって。

俺が知らない人も、俺が知っているひとも。

だからここは悲しみの眠る場所。

それは俺にも変わらないことだけど、だけどもうひとつ。

ここは俺に勇気をくれる場所でもあるんだ。


ここで迎えが来るのを待ちながら、歌を歌う。

毎回毎回、違う歌を歌うけれど、すべてはこの町の人々へと届くように祈って。

それでいて俺の勇気のように小さく、小さく、かすかな声。


それで歌い終わりにはいつもいつも涙が流れそうになる。

楽しい曲でも、面白い曲でも、必ず出るのだ。

なぜかわからないけれど、急に不安を感じて、涙がこぼれそうになる。

でもそれはかなわない。

寸前に必ず抱きとめてもらえるから。


後ろから、そっと抱きしめてくれる。

何も聞かず、そっと抱きしめるだけ。

目を瞑ってしばらくそのままでいる。

俺はその時間が大好きだ。

俺が泣いたとしても、涙をこぼしたとしても、何も見ていないよって言ってくれるんだ。

夕陽が完全に沈むまでそのままじっとしてるんだ。


金色に染まる町の中

あの日、傷ついた俺を拾ってくれたんだ。

たくさんいる中の一人でしかない俺を、選んでくれた。

当ても目的もない俺に目標を与えた。

俺は独りじゃない、みんながいる。

感謝してるんだ。


不安定で不確定な未来に恐れずに歩むことを教えてくれた。

悩みはすべて吐き出せばいい、みんなにちゃんと言えばいいんだ。

この心の隙間をみんなが埋めてくれる。

みんなが楽しく、みんなで支えあって生きてく。

最高の生き方じゃないか。


今、この楽しい記憶はどんなに時が流れて大人になっても変わらない。

大切で、かけがえのない日々、時間。

大切な人たちに囲まれ、楽しい日々、時間を過ごす。

最高の生き方じゃないか。


みんなとのこの時間があるから俺は生きていける。

みんなとのこの日々があるから俺は歩いていける。

一人でいても大丈夫。

独りじゃないならちゃんと生きていけるよ。

お互いに支えあいながら生きていこうじゃないか、この最高の人生。


みんなで笑いあいながら、支えあいながらみんなで進もうよ。

感謝してるんだ。

みんなが俺にいろいろ教えてくれた。

感謝してるんだ。

みんながいてくれることに感謝してる。

みんなの存在が俺を救ってくれている。


いつもみんなは俺を支えてくれてる。

いつもみんなは俺を笑いで迎えてくれる。

それがとても心地よくて、“此処”にいていいんだと教えてくれて。

みんながいることで僕は救われているんだ


感謝しているんだ。

夕陽が君の背から覗いている。

ああ、もう帰る時間なんだね。

心配かけないうちにみんなとのころへ行こう。


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