39話 『また、ここで光を灯そう』
39 話 『また、ここで光を灯そう』
春の夜風が、部屋をそっと通り抜けていく。透と文子さんが、静かに窓辺に並んで立っていました。
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文子さんが、優しい声で囁きました。
「ここまで、一緒にいてくれて……
本当に、ありがとう。」あなたへ。34 話からここまで、
ページを指でなぞるように読んでくれたり、
布団の中で、ぼんやりと光を感じてくれたり、
ただ息をしながら、ここにいてくれたこと——全部、
灯台の淡い光のように、
この物語が、
優しく受け止めています。今日は半分でいい。
0 の日があってもいい。
蕾のままで、
影の中で、
風にゆらゆら揺れながら、
あなたのままで、いい。透が、
穏やかな眼差しで言いました。
「遠い日のあなたへ。もしまた、心が霧に包まれたら、
もし光が眩しくて目を細めたくなったら、
いつでも、ここに戻ってきて。弱いままでいい。
光を少し抑えめにしていい。
ここは、あなたの灯台だよ。
ただ、そこに在るだけで、
十分に輝いている。」文子さんが、
静かに微笑みながら締めくくりました。
「あなたがいるから、
この物語は、
そっと続いているの。生きていてくれて、
本当にありがとう。
またね。」——春の風に乗り、
灯台の光は、
いつでもあなたの心に、
優しく、
控えめに、
淡く、
ちゃんと届いています。あなたは、今日も、
ゆっくりと、
生きてくれて、
本当にありがとう。この先も、どうか、
無理をしないで、
あなたのままで、
生きていてください。
灯台荘は、
あなたが「行こう」って言ったら動くし、
「辞めた」って言ったら風が止まるだけ。
どっちでも、
あなたのペースが正解。




