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ノーライフキングは口説きたい





食事が終わるとノーライフキングが手のひら大のつるりとした見た目の水晶をひとつ渡してきた。


「これは」


「これから行く場所に必要でな、これに聖属性の結界をを発動してくれまいか、回復の付与はなくて良い」


「わかった。いいわよ、

朝食美味しかったし、私結界を水晶に込めたことないけど大丈夫なの」


「あぁ、かまわぬ、問題ないやってくれ」


私は目を瞑ってマジックエナジーを胸の前あたりに集め祈った。


『神よ、我らを守護せし神よ

我のエナジーを糧に願いを聞き届け

守りの守護を我に授け給え


セイクリッドフィールド』


目を開けると私のエナジーと紡いだ呪文の一言一言がクリスタルに吸い込まれて水晶に範式を形作った。


「この水晶はなんですか」


「コレか? ここから少し離れた山で採れる鉱石を錬成して作った物だ。吾の魔力に馴染ませた水晶だよ、魔法を範式に固定させる魔道具だな。

吾の作ったクリスタル型魔道具以外に聖属性の魔法を行使してはならない。覚えておくといい」


頷くと、私を席から立たせてエスコートして食堂から離れて暗い廊下を進む。

何度か曲がった少し先に厳重に閉ざされた扉が現れた。アルラードは扉から10歩ほど離れたところで止まり、エスコートの腕を解くと、待つように言った。


アルラードは私を置いて先に扉に向かい厳重な扉の鍵を開けると扉の形に外の光が伸びてきて私の足先で光が止まった。思わず光から1歩下がってしまった。


なぜ?と自分に疑問を持っていると、先に光の中に入って行ったアルラードが隣りに立った。少し頬や、肌の出ていた所が焦げているが徐々に肌が回復し、元に戻った。


アルラードがエスコートし光に入って行こうとする。


思わず躊躇ってアルラードを見上げた。

アルーラドは安心するように微笑んで軽く私の手の上に手袋をしているアルーラドの手が乗った。


あぁ大丈夫なのね、と直感的に理解してアルーラドと共に歩いて光の中に入った。


そこは花々が美しく咲き乱れたサンルームで、美しく配置された花々の中に高級感のあるガーデンテーブルに椅子があった。


テーブルの上にティーセットが置かれてあり、テーブルの真ん中に私が魔法を込めたクリスタルがほのかに輝き魔法を発動している。


椅子に座って注がれた紅茶を1口飲みむと、

ふと太陽の陽の光の中にいることに不安がよぎった。


私の不安を読みといてアルラードが


「陽の光に当たっているわ」


「うむ、聖属性の結界にはその効果があるようだ」


「嘘よ、聖属性の結界に囚われたアンデッドは普通は、滅びるわ」


「それはソナタが吾に聖痕を刻んだからであろうな、吾の影響下にある吾の眷族ならば聖属性の結界内であれば太陽の元に出られるようだ」


「私の味覚がアルラードの血をかけると美味しかったのも貴方の影響なの」


「吾の味覚を共有しているのだ。

正確に言うと味覚の記憶だな。

吾の食べたことの無い物は味がせぬであろうな。


シャリス自身が食事ができるのは教皇がソナタの体の分け身を所持しているゆえに食事ができるのだ。ここに来るまでの旅の最中はちゃんと食事ができたのであろう」


私は頷いた。


「味が無くなったのはここにいるシャリス本体がヴァンプになった故、血しか受け付けない体になったのだが、ブロリアンジュにある分け身のおかけで食事が出来るようだ。

教皇とやらは分け身のシャリスに甲斐甲斐しく食事の世話や着替えなど生活の全ての世話をしているのだな、だいぶ愛されているようだ。

吾の趣向とは、だいぶかけ離れているがな」


寒気が全身を走って両肩をさすった。


「私は体を魂を取り戻したい」


「うむ、分け身の魔法は吾も知らないものだ。

教皇が新しく開発でもしたのだろう、魂なら自身に取り込めば元に戻るが、体はどのようにしたらよいのか実際のものを見なければ判断できぬ。


半分の体を殺す? ダメだな。

食すか?シャリスよ己の体なら食せるか?」


想像してみて、激しく首を振った。


「無理、例え自分の体だとしても無理、絶対に出来ない」


「やはりそうか、触れてみてひとつになってくれれば楽だが、それは有り得ぬな。

ならば殺すか?

多分本体にも影響が出るだろうな。

シャリスよ、魂はともかく体を取り戻してどうするのだ?

分け身をどのようにするのかよく考えて置いてくれ 」


もう1人の私をどうしたらいいのか分からず考え顔を顰めた。


結局考えがまとまらず力無く首を振った。


「ごめんなさい、私が言い出したのにどうすればいいのかわからないです。

もう1人の私がいるなんて考えたこともなくて、教皇猊下が私をもう1人作り出したなんて全く気が付きませんでした」


「シャリスが吾の眷族になった故ソナタの状態が見えるのだ。

まぁ考えていることまでは分からぬのだがな。


眷族達に体の異常がないか、気を配るのは眷族を生み出した吾の責任ぞ」


「もう1人、私の体があるならきっと私の魂もその体の中にあるはずですよね。

別々にして置く理由ありませんもの、ね」


「普通を考えるならば、そうであろうな。

教皇が普通かどうかは火を見るより明らかだかな」


アルラードは愉快そうに笑った後、

アルラードが真面目な顔になって私を見つめた。

まるで告白でもするような真剣な顔つきで。


「ところでシャリスよ、ソナタには聖属性の結界の魔道具を6つ作って貰いたいのだ、良いだろうか」


私は近々の未来を提示されて少しほっとした。

愛の告白とかじゃなくて良かった。


「分かりました。

水晶に結界を入れます。

水晶を持ってきてください。


あの、エルマさんはこの家にいる限り教皇猊下に操られたり情報を取られたりしないんですよね、なら私もここにいたら皆さんに危害を加える事はありませんか」


「うむ、吾の家の中ならばなソナタも問題ないだろう」


「そうですか。

私をしばらくここに置いてくださいお願いします。

私に協力出来ることがあったらやりますのでよろしくお願いします」


「うむ、わかった。

これからよろしく頼む」


アルラードがホッとしたように笑った。

次の更新は

6月5日8時10分です。

よろしくお願いいたします。


あの長寿アニメみたいに

来週の○○さんは

カツオの秋祭り

タラオとマスオの危険な女

ワカメの友達はコンブ君

の三本です。ジャンケンポン


みたいなことを長寿番組にあやかってやりたい。

その前にお話三本も考えられないよぉ

残念!


皆さんに感謝です。

多くの人に読んで貰えますように!

楽しんで貰えますように!


2025年6月5日相晶三実

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