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ノーライフキングとエルダーの木の下で





エルダートレントの木の下、キラキラ太陽の光を受けて輝く湖に、魔力が満ちた大地に生き生きと茂る草木の森の中に吾等は森林浴に来ている。

夕に光る蛍を見て、屋敷に帰る予定だ。

エルダーも木の根の近くでキャッキャとはしゃぐ女子たちの声にエルダーの葉が嬉しそうに揺れている。


吾のヴァンプ達は湖の浅瀬でワンピースの裾を少し上げて、素足で湖の水を蹴り上げ水の掛け合いをして楽しんでいる。キャッキャと笑いあう。


ヴァンプたちの胸元にはダンジョンで貰ってきた水晶にセイクリッドスーツの魔法の範式を固定させた範魔石のペンダントが揺れている。


実際吾が使っていた、セイクリッドフィールドの範魔石をヴァンプに使わせてみると、魔力の消費が激しいことがわかった。

なので、ヴァンプの動きに合わせて全身タイツのように聖属性の空間が動く魔法をシャリスに範魔石に固定させたのだ。

余計な空間を聖属性の空間のために魔力を使わなくて良くなったため、魔力消費がかなり減った。それでも使える魔法に制限しなければならないし、範魔石に魔力を一日に一回込め直さねばならないのだが、吾等は太陽の陽の光の下で活動することが出来るようになったのだ。


吾は薬草も目標の数を採集することが出来てホクホクだ。


吾とミイシャは、草地に広げたシートの布の上で二人寄り添いキャッキャとはしゃぐヴァンプ達を穏やかに見守っている。シャリスは皆と打ち解けたようだ。

横に座るミイシャの横顔をみると時折シャリスに向ける視線に苦々しい感情がちらりと見える。


それも仕方の無いことだ。ミイシャが嫌がる事も分かっていてシャリスを見捨てることが出来ずに吾の屋敷に連れていったのだから。


「すまぬな」


真剣な目でミイシャを見つめた。


「分かっていますよ、この先もマイロード、あなたはあの子をお見捨てには出来ないのでしょうから」


諦めと悲しみが少し混ざった優しい顔で呟くと吾の肩に寄りかかった。

吾の肩に置かれたミイシャの頭に頬を寄せる。


水辺で遊んでいた、イリースが大声を挙げて駆けてくる、その後ろに皆が頬を膨らませてイリースの後を駆けている。


「「マスター」」「「ご主人様」」


「「「「ミイシャさんとだけずるい」」」」


シャリスも一緒に駆け寄ってきたが大人しく状況を見守っているようだ。


「皆腹でも空いたのか」


ミイシャがいたずらっ子のような顔で吾から少し離れた。

吾は皆に手を差し出した。


駆け寄ってきたイリースがお腹に手を当てて首を傾げてハッとする。


「違います、私もマスターとイチャイチャしたいです」


後ろの三人がコクコクと頷いた。


とそこに影コウモリが地面を飛んできた。

実際、空を飛ぶより、地面を飛ぶ方が断然早い。

この場合緊急事態の可能性が高い。


影コウモリは吾の影に飛び込んで情報を共有すると吾は急いで立ち上がった。


「アイビルとエルマの村に竜が飛来したらしい、吾は急ぎ行ってくる」


「私も行きます」「私も」


皆が頷くと、一斉に走り出した。

吾らは強靭な肉体とどの生き物より速い移動速度を持っている。


吾らはヴァンパイアだ。



2025年8月4日


どうやら2日置き投稿日時なりそうです。


相晶 三実

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