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ノーライフキングのダンジョン攻略13 ~だんじょん えまーじぇんしー~





~1階層~


1階層、シアン達のパーティは順調に進んで、今は上級者コースの半ば迄来ている。


コリンの弓の腕も上がり、放った矢は的に当たるようになった。


シアンも魔法の使い方が上手くなった。


アルラードのせいで詠唱をすっ飛ばして魔法を使う様になってしまったのだ。


シアンは仲間の状態を見て剣で戦えている。


魔道剣士の道まっしぐらだ。


少し離れた所にいるコリンの死角からチャイルドウリボーが狙いをつけて走ってくるのにシアンが気づいた。


素早くスライムを仕留め、チャイルドウリボーに向かって走り、コリンを庇い。

ナイフを下から切り上げようと構える。

いつもの様に切りかかったが、切った感触が途中で霧になったように消えた。


みんなの魔物も消えた、キエタと言って騒いでいる。


何故、何が起きたのかと、頭の中に浮かぶ。


大人たちは話し合って、2階層前の広場に1度避難することになった。


初めは慎重に進んだが全く魔物が出てこなくなった。


焦りもあって少しずつ早足に、次第に駆け足になって避難場所にむかう。


他のパーティも一緒に避難を始めた。


何が起きてるんだろう。ドキドキと心臓が高鳴って嫌な気になった。


怖いな。


初めて得体の知れない不安感に襲われ、ダンジョンを初めて怖いと思った。




~6階層、茂みの中のエイベル~


ガバッと

勢いよく起き上がる。


あちこちに枝葉で切れて露出しているところが至る所に擦り傷が出来ている、なんでだ。


思い出すと、魔力切れでフカフカしてそうな茂みに倒れたことを思い出した。


「起きたか」


茂みの前で座っていたジーンが聞いていた。


「おはよ」


「おう」


しばらくしてみんなが居ないことに気がついた。


「みんなは」


「救援を呼びに行った。

オレはお前のお守りなっ」


「おう、迷惑掛けたな」


やけに周りが静かだ。カエルの鳴き声は常に聞こえるはずなのに。


「イイよ、てかオレ歩けないし」


「そうか、今度は俺がお前のお守りな」


「頼む、迷惑かけるよ」


ジーンの声はなんだか緊張しているのを誤魔化して敢えて普段通りに話しているような違和感を感じた。


「気にすんな、お互い様だろ」


「助かる、所でさっきから気になってるんだけどさ」


ジーンの不安と緊張の糸が切れかかっているのだろう。

必死に普段通りを演じている。


「ん?どうした」


「フロッグマンの鳴き声、聞こえなく無いか」


「あぁ静かだな」


「ちょっと前にピタッと止まったんだ、そこからオレの首筋の汗が止まんねぇんだ。


いつもなら走り出して騒いでるだろオレ、いや、いつも騒いでるか? 」


ジーンの声が少し大きくなっている。パニックになりかけているかもしれない。


「落ち着けよ、走り出さないくらいの傷でよかったな。


ちゃんと救援隊を待てる。


ジーンがどこかに行ったら、探しに行かなくちゃならなくなるからな」


「そ、そうか。いつも迷惑かけてるんだな、スマン。


でもさ、救援隊が来なかったらどうするよ、やっぱり動き出した方がいいんじゃ」


「ダメだ。


ジーン落ち着け、

もし、場所を移動して入れ違いになったら、人員を増加して探さなきゃならない」


「何言ってんだよ、今フロッグマンを500体も倒さなくちゃならない時に人員なんて出せるわけないだろ」


「そうだ、だからここで待つ」


「そうか、悪ぃ取り乱した」


「俺もジーンと話してるから、大声で叫び出しそうなのを我慢出来る。自分より取り乱してるヤツ見ると自分が落ち着ける、助かるよ」


「おう、悪かったな取り乱して、でも、二人で取り乱さなくて良かったよ」


ジーンは力無く笑った。


俺は黙って集中して魔力を回転させる。


「黙るなよエイベル、この静かさ逆に怖くないか、何かしてないとおかしくなりそうだ」


「気をしっかり持て、ジーンはいつも騒がしいおかしな奴だぞ」


「悪かったな騒がしいおかしな奴でよ、さっきからちょこちょこ酷いよな、エイベル」


「騒がしくておかしな奴だけど、悪いやつじゃないって知ってるよ、学び舎の時からそうだ」


「学び舎、オレ嫌いだったなぁ」


ジーンが思い出して嫌そうな顔をする。


「ジーンは魔力の習いの時にいつも悪ふざけしだすんだ」


「だってよ、あの習いずーっと瞑想してんだぞ、退屈でよ」


「何言ってんだよ、あの習いこそ今でも役に立ってるよ、まさに今」


「今ァ 」


「そう今、あの瞑想は魔力増加に役立つ、俺は起きた時から瞑想してる」


「何言ってんだよ俺と喋ってんだろ」


「喋りながら出来るんだよ、慣れだな。


ジーンもやると、もっとウィンドアローが撃てるようになると思うよ」


「暇な時があったらな」


「何言ってんだよ、今暇じゃないか、クククッハハ」


何も出来ない今を暇じゃないと言ったジーンにツボった。


「笑うなよ。

ちょっとやってみるからさぁ」


顔を赤くして気まずそうにジーンが笑った。


暫く集中していると。


遠くの方からドンドンドンととてつもない大きなものが落ちるような音がリズミカルに聞こえて来る。


「えっ エイベル、エイベル魔力増えないぞ」


「継続するしかない」


ドンドンドンドン


「もしさ、ここから生きてエスペランカの街に戻れたら、オレ魔力の回転ちゃんとやるよ」


「オゥ、頑張れ、習い直し出来るように先生に話し通しとく」


「あぁ、先生お前の大叔母さんだもんな、頼むよ


俺ら生きて帰れるかなぁ」


「生きて帰れたらなんて

言うな、俺達は生きて帰るんだ。そんなことより、ラッキーだったよ」


ドンドンという音と一緒に地震が来る。


「何が」


「まだ精霊様が帰ってなかった、トリガーワードだけで魔法が使える」


「ちなみになんの魔法」


「氷化」


「それ強いのか」


「血がある生き物なら大丈夫だ。ジーンの血が凍って固まってくれたおかげで考えついたんだ」


空気がビリビリと威圧感が増す。

針のむしろのような感覚になった。


ドドンと真後ろで音がし止まる。


『インヴィヴォ グリーダ』


魔力回転させていた魔力のほとんどを注ぎ込んで魔法を発動させた。


「エイベル倒れろ」


ジーンが叫んだ。


ジーンと俺は実が2つに割れる様に倒れた。その間をバカでかい朴刀が振り下ろされた。


ズズズズと朴刀を持ち上げている。


狙いが俺だと思った。


腹にヒヤリと冷たい線が走る感覚がする。


このまま動けず刀が振り下ろされたら、足と胴が永遠の別れを迎えそうだ。


逃げ出したいのに蛇に睨まれた蛙のように動けない。


今、睨んでるのは蛙だけど。


朴刀が振り下ろされる風圧を感じた。

倒れたまま、頭を抑えて丸くなり目を閉じる。


もう、終わりだ。


あぁ最後にアイツに告白したかった。


でも迷惑かなぁ。

アイツ好きな人居るんだろうか。

俺の最後なのに後悔するなんて嫌だ。

玉砕してもこの溢れ出しそうな気持ちをそのままにして死んでしまうなんて。


よし今度生まれ変わったらちゃんと告白しよう。


あれれ、いつまで経っても痛みが来ない。


もしかして気付かずに俺、死んだのか。


目を開けて見る。


まず目に映ったのは地面。

次は、灰色のトラウザーズに、磨きがかけられている黒い革靴。


誰かが俺の前に立っている。


目線をトラウザーズに沿って上げていく。


ご領主様だ。


ご領主様は片手で刀の刃を挟み止めている。


「良かったな、首と胴体がさよーならしなくて」


ご領主様が笑いたいのを我慢した顔で目線をそらされている。


ジーンも腹を抱えて笑っていた。


俺は意味が分からず、険しい顔で首を傾げた。


ご領主様に片手で押さえつけられた刀の先を見上げていく。


霜が結晶を創って10メルテ位のボスネットウフロッグマンを凍らせていた。


「ジーンは怪我をしているのか」


ご領主様が心配そうに立ち上がれないジーンを見た。


ご領主様がジーンに回復魔法をかけたあと、すっかり腰を抜かした俺に手を貸して立たせた。


「さて、エイベルが彼女に告白できるように早く皆の所に戻るとしよう」


ご領主様が笑いを堪え目を逸らした。


なんで、心の声が聞こえてるんだ。


不思議そうにしていると、腹を抱えて笑っているジーンが、笑いながら答えた。


「エイベルおまえ、お前の最後の後悔全部口から漏らしていたぞ」


「は?嘘だろ」


二人を見ると、目を逸らされたまま首を振られてた。


「うわー、忘れてくれ、頼む」


俺は顔を手で覆った。


ご領主様とジーンは真顔になり声を揃えて答えた。


「「ムリ」」


と。


「では、参ろう」


あの大きなボスネットウフロッグマンをご領主様の影に引きずり込んだ。


「ですがご領主様救援隊とすれ違いになるのでは」


「大丈夫だ、あちらにも吾がいる」


自信ありげに説得されたが、いみが分からずジーンと目を合わせて二人で首を傾げた。


「「早く戻ってライラに告白しないとな」」


また、二人は声を揃えた。


あれ、なんで俺の好きな人の名前を知ってんだ?


死にかけた時に言ってたのか、

いや言ってない。


困惑する俺を残して、二人は皆のいる広場の方向に歩き出した。


「ちょ、ちょっと待てっよ、なんで名前知ってんの」


俺は慌てて2人の後を追った。


次回の更新は6月23日8時10分を予定しております

よろしくお願いします!

読んでください。そして☆☆☆☆☆を★★★★★にしてください。


高評価、コメントもお待ちしております|ू•ω•)チラッ


ご唱和ぐださい。

皆さんの目に留まりますように

〇〇〇で貰えますように

2025年6月22日相晶三実


○○○をコメントしてくださいね!

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