ノーライフキングのダンジョン攻略3 〜シアンの適性を見るレンジャー編〜
一番最後のパーティの後ろを吾は着いていく、シアンは体が小さく皆について行くのが大変でどうしても遅れる。
遅れを取り戻そうと走り、歩くと取り残されるのを繰り返して、
シアンの息が上がっている。
ダンジョン内で体力の管理は重要でいざ戦闘が起こっても体力がないと何も出来ずにやられてしまい命を落とすのは必然だ。
シアンはあのパーティと一緒に進むのは無理があるように思う。
他の子は同じパーティのシアンの事を気にかけていないようでズンズンと進んでいく。
シアンに合わせてゆっくり進むと息が落ち着いてきた。
そうすると、周りを見る余裕が生まれるようだ。シアンは石を蹴って遊んでみたり、腰に下げたナイフを振ってみたりしている。
ナイフと言ってもシアンからしたら片刃の剣のようで、見た目でいえばファルシオンのようだ。
「シアンよ、ダンジョンというのは危険なところだ、それをよく覚えておくのだぞ」
首を傾げて不思議そうに吾を見ていたが、念を押して危険を教えると、コクンと頷いた。
「ナイフも危ない使い方はこうのように振る」
とナイフの構え方と振り方を教えると、目をキラキラさせて、懸命に振り、様になってきたところで休憩した。
パーティからはだいぶ離れてしまったが、戦う基礎を教えるには良いだろう。
この子にはまだパーティで戦うにはまだ早い、それもそうか生まれて一年ほどしか経っていないのだからな。
ソロソロまっすぐの道が終わり最初の曲がり角に差し掛かる。初心者のダンジョンは2階層の入口まで1本道で、最初の角を曲がるとまずはスライムがあらわれる。
シアンは敵の存在に気がつくだろうか?
敵に気づけるかどうかでレンジャーの職の素質が見極められるのだが。
曲がり角の少し手前でシアンはナイフを構えチラッと吾を見た。
吾が頷くと、意を決したように走り出し、思いとどまって角壁から少し顔を出して、何もいないか確認している。
おぉっ、レンジャーの素質があるのかな。
遠くの敵に石でも投げさせて弓の素質があるか試してみようか。
それとも仕掛け扉の開け方や、罠の解除の仕方を教えてシーフとか。
ナイフや毒の扱いを覚えさせてアサシンも良い。
シアンは何に向いているのだろうか、将来が楽しみだ。
シアンは曲がり角の先に何かがいることを確認して、慌てて吾の元に帰って先に何かがいることを知らせてきた。
「どうしたシアン?」
シアンは吾のトラウザーズを引いて角に指を刺した。
「戦うか?逃げるか?」
と、問うと真剣な目をしてナイフを構えた。
「先にいるのはどのような者がいた?」
シアンは体いっぱい動かしてどんなモノがいたのか知らせてくる。
「それは、スライムと言う魔物だ、スライムの中に丸い石のようなものがあったであろう」
シアンは頷く。
「その石を壊すか、取り除く事で倒すことが出来るぞ、ソナタならどうする」
シアンが手に持ったナイフで突き刺す動作をした。
「スライムの中に手を入ると食べられてしまうから、ナイフを刺すのは素早く石を狙うのだぞ」
真剣な顔のシアンが頷きスライムに近づく。
次回の更新は6月14日8時10分を予定しています!
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2025年6月13日 相晶三実




