ノーライフキングは登山がお好き8 ノーライフキング調薬をする。
吾は騒がしい宴会を早めに切り上げた。
上司が一緒の飲み会なんて気を使わせるだけだからな。
酒は好きだが酔えないし、酔えていいなぁなどと思ってはいない。
断じてない。
味わえるのに酔わないのだ。
スプリガンの料理は独特のスパイスを使った癖のある味だが、コレもまた美味い。たまに思い出して食べたくなるのだ。
モラグの店の前を通り過ぎたところに、飴色のしっかりした作りの扉がある。鍵はかかってもいないのに来るのは吾か、掃除をする者のみだ。
部屋はいつも清められている。
モラグの祖父に昔作ってもらった吾の作業場だ。
こだわりの水場は地下水を組み上げた水を繋ぐ水道が通っており源泉掛け流しの状態だ。
瓶に溜められた水は常に綺麗で、流れ出した水は溝に沿って外に出ている。
もうひとつは貴石に水の範式を固定した魔道具で貴石に魔力を与えて魔含水を作り出す。
中級から上級薬の多くは魔力で作った魔含水を使うものが多い。
中級や上級薬の材料の多くは魔力
やエナジーに馴染みが良いのだ。
逆に初級薬の材料は薬効はあるが魔力若しくはエナジーに馴染まないものが多いため、水自体に魔力やエナジーが多く含まれると薬効が抽出しづらくなってしまうのだ。
吾の肌感覚では、人間の多くはこの事を知らない者が多いようだ。
同じ材料で作った同じ薬でも吾と他の者では効き目に違いが出てくる。
次に壁にピッタリくっつけられたテーブルの上に白い石を磨いて作った。磁乳鉢に乳棒は大中小のサイズが揃っている。
調薬をするぞと、この磁乳鉢と乳棒を見ると気合いが入る。
秤も特注品で東方諸国をめぐって手に入れたものだ。東方の魔道具で魔石に魔法陣が描いてあり、長い時が経っても寸分の狂いもない、良い魔道具で、吾のお気に入りの一つだ。
中型コンロと中鍋と、小コンロと小さな鍋があり、まるでキッチンのようだ。
あと他にも道具はあるのだが、とりあえずはいいだろう。
さて腰痛薬だったな、鎮痛の薬効のある高山ナツダユキとシャクダヤクそれとハツカだな。
患部に直接塗る。軟膏にしよう。
なら、油脂成分の多い植物の種から絞り出した油を用意してと、
それらを丁寧に魔法で洗い、大きさが同じになるように刻む。
じっくりと乾燥し、大乳鉢と乳棒で丁寧に粉末にし、アルコールで抽出し油と馴染むまで混ぜる。
馴染んだら、吾、特製の粉をひと匙入れて完成だ。
東方魔法を使い、見えない所に劣化防止の魔法陣を描いた小さな缶に詰めてゆく。
これを人間はひとつひとつ手でやるのだから大変だ。
吾は吾の魔力を素材に影響を出さないための魔法陣の上で調薬している。
魔力が人間に害を与える場合があるからな。
さて次は、変身薬だったな、リスコスコリコスの乾燥茎、イヒビントビーン、バジリスクのトサカをキレイに洗い、刻んで、乾燥、粉末にし、魔含水で煮出す。
全て鍋に入れ、沸騰したらすぐに弱火水が無くなる寸前に火を止め、はちみつを適度に加え、粘りが増すまで火をかけ、粗熱を取ったら、丸薬機で丸薬を作っていく。
それを瓶に詰めて出来上がりだ。
そうだ調薬が出来るうちに、今日出した薬を作っておこう。
我の家ではなかなか錬成室に篭れないのだ。
熱冷ましと咳止め、化膿止め、風邪薬も作っておくか
吾は影から材料を次々とだし
調薬し出した。
一通り終え、固まった気がする体を伸ばすと、スっと甘い香りのするお茶が出された。
びっくりして振り返ると、そこにはマクレーンが居た。
自分の分のお茶を淹れ、丸椅子に座った。
「お疲れ様でさぁ旦那、途中で声をかけだですが集中して声が届かなかったようなので待たせてもらいやした」
「お茶すまぬな、いただくよ、丸薬も出来たところだ」
「ありがとうございやす、旦那、これで憧れの宝石市にいけまさぁ、ありがてぇ」
お茶を1口、口の中に程よい甘さが広がった。
「それは、良かったの」
「ででさぁ、
この間、蝙蝠が持ってきた手紙に書かれていた件で報告でさぁ
東方の農村や町を急ぎ、回って商いをして、色々聞いたんですが、グールになったとか、ヴァンパイアが出たと言う話は聞きやせんでした。
ここからいちばん近い人間の都市、要塞都市ツァンツェアでも騎士を出したって話はないでさぁ。
旦那の東側の支配地域にある人間の村のうち、2つの村を襲って全ての人をグールにした奴らは東方に行ってないようでさ。
旦那、西側に足を伸ばして情報を得たいと考えてやす、どうでしょうか」
「うむ、西側は、安全な道がないのでな。
古代竜の魔力で峡谷を渡れない。
南下して、南方諸国を通り海を渡るか、北の山脈を登って、古代竜の住処の前を通るか、其方等では難しい」
「ソルシャワン教会は東方でも信仰されていますが、総本山はそんなに危険ですかい?
旦那の忠告で西側と南側諸国には足を伸ばしてねぇので、西方の情報が得ずらいんでさぁ」
「南側諸国では人間しかいない、徹底して魔物の排除をしている。ヴァンパイアも然りだ。
まあ、ヴァンパイアは完全に排除はできていないようだが、ずっとイタチごっこしているよ。
それに街には魔法を強制的に解かせる魔法が仕掛けられている。
もしそこで見つかったらその場で殺される。
吾の薬がどうなるのか分からないが、もしもの事がないとは言いきれないのだ」
「この間まで旦那南側諸国に、行っていたって小耳に挟みやしたよ」
「吾はパイプを持っているからなソルシャワンの教会にな」
「ズリぃ、そのパイプ紹介してくだせぇよぉ」
「無理だし危険だ」
「そうですかい、旦那の判断なら仕方ないですね、大した話がなくて恐縮ですが以上でさぁ」
「うむ、ご苦労であったな」
吾は、出来たての薬をマクレーンに渡すと、マクレーンは作業場から出ていた。
さて、 吾はダンジョンの鍵の解錠をするとするか。
吾は影からダンジョンの鍵をとりだした。
ダンジョンの鍵は直径30センテの
ガラス玉の中には、星がちりばめられているかのように煌めいているのだが、中の星のような煌めきを所定の位置に動かして鍵を起動させねばならない。
吾は、鍵を手で包み込んで魔力を込め星を動かす、これが立体パズルのようで、、、吾は苦手だ。
ダンジョンを開ける度にこれをやると思うと少し億劫だ。
だか、仕方ない。
さて、集中、集中、あぁ
ほんとにメンドウダ、、、。
吾は出立時間ギリギリまでかかり鍵を起動させた。
次回の更新は6月11日15時10分を予定しております
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2025年6月10日 あきら みつまめ




