ノーライフキングは登山がお好き7 閑話 モラグと妻ロミル
スプリガンの町スペランカは
洞窟の中にある町だ。
高めに掘られた天井には蓄光石が埋め込まれている。
蓄光石を太陽光に晒した時間、
太陽のように光り続けてくれるため、洞窟の中でも時間がわかる仕組みになっている。
蓄光石が光を失い始めるとぼんやりとしたランプが灯る。加工職人の多くは昼夜惜しまず働く者が多く、ずっと工房から音がしているが、苦情が来ることは無い。
生まれた時から聞いているからまるで子守唄のように聞こえる。
今日は珍しくご領主が来た。
この町で1番広くて長い場所のメイン通りにテーブルと椅子を並べ、歓迎の宴だった。明日の人夫以外も沢山の人が参加して楽しい夜になった。
その結果メイン通りには泥酔した同胞があちらこちらに転がっている。
俺は残っているつまみを確保してテーブルにランプをぼんやり灯し、ひとりでちびちびと酒をのんでいた。
「あんた、こんなテーブルの隅でひとり飲んでたの」
たらかた片付けを終わらせた妻のロミルが近くに座った。
「お疲れ様」
「あら珍しい、あんたが労ってくれるなんて」
「宴、多い、大変」
「えぇえぇ、そうですね、今回はご領主様が来てるのだもの、婦人会が動いたからそこまでではないわよ。みんなご領主様に黄色い声を上げてたわ」
「ご領主、奥方いる」
「そんなのわかってるわよ、偶像よ偶像」
モラグがちょっといじけて酒を煽る。
そんな様子にフフっとロミルが笑った。
モラグが真剣な目をして考え込むように遠くを見やった。
「ご領主ありがたい」
「そうね、我々西方のスプリガンが今まで生きていけるのはご領主様のお陰ね」
「我ら先祖、ピクシー守ってた」
モラグは酒が少し回るとこの話をしだすのだ、スプリガンでこの話を知らない者はいない。
ロミルが頷いた。
「先祖の時代、人間、ピクシー捕まえた。森焼かれピクシー全滅
我ら仲間、沢山死んだ。我ら役目無くした」
「そんな私たちスプリガンに住む所と生きる術とお役目をくれたのよね」
モラグはグラスを取ってきてロミルの前に置き、酒をついだ。
「いただくわ」
ちなみにロミルはモラグより酒が強い。モラグもスペランカの町で上位に入るほど酒に強いのだがロミルはさらに強い。
ここに蟒蛇とザルがいる。
ロミルはたまにしか飲まないのだが。
「ここのダンジョンいい、貴石沢山、鉱石も取れるドワーフ、売れる、儲かる、町発展、ご領主助かる」
「そうね、これで子供がもっと増えてくれるといいのだけど」
「マクレーン、嫁、見つける」
「この町だけじゃムヅカシイわ、みんな親戚みたいなものだもの」
「血濃い、危険」
「他所の場所にスプリガンいないかしら」
「ご領主頼る、お願いする、孫の代、心配」
「そうするしかないわね」
「エルダー様情報もらう、ご領主頼む、エルダー様情報通、他スプリガン妖精ごとここ来る、願う」
「来てくれたらいいわね、他のスプリガンの人たち。
妖精は数自体が減っているってエルダートレント様が言っていたそうよ
エルダートレント様は我々と違う方法で情報を獲ているのよね」
「マクレーン、行商、情報心配」
「あらあら、弟子だからって心配しすぎですよ、あんたの後を継いで立派にやってますよ。
私は、あんたの方が口下手でよく情報を得てご領主に伝えていたのか、不思議でしょうがないわよ」
「情報、正確、端的、精度、鮮度、大事、俺腕イイ」
「あらあら、そうなの」
クスクスとロミルは笑い
モラグは自慢げにさけを煽る。
「そろそろ寝るか」
モラグは立ち上がり、ロミルの肩に手を置いた。
「あらあら」
2人は家に帰って行く。
ぼんやり灯るランプを残したまま
夜は更けていった。
次回の更新は6月9日8時10分を予定しています。
ミツマメ
「夜もシッポリいいですね、こんな夫婦いいなぁ」
アルラード
「ミツマメよ、吾に仕事をさせといて、
(*・ω・)ウラヤマシィ…こんな時間欲しい」
ミツマメ
「だいぶアルラードさんはお疲れのご様子、
少し休暇を上げようかなぁ(´-ω-)ウム!
(๑´ㅂ`๑)イヤ、もっとひと息をつきたいと言わせるまでガンバって貰わないと!フッフッフ」
星|ω• `)高評価|ω• `)ください待ってます。
いつまでも待ってます。
9日から更新を1回にさせて頂きます。
ミツマメのワガママをお許しください。┏○┓
皆さんの目に止まりますように
楽しんで貰えますように
2025年6月8日 相晶三実
ほんとにすいません<(_ _*)>




