ノーライフキングの3分クッキング?!
夜半過ぎに吾は心の中で玩具の兵隊のマーチを鼻歌でも歌い出しそうなハイテンションで吾の屋敷の地下に向かう。
別にクッキングをする訳では無い。
錬成をするのだ!金を作るのでは無いので錬金では無い!
光ひとつない闇を進む。階段を降り、1歩1歩、高揚感が吾の胸を高鳴らせる。
イリースには地下と地下に繋がる扉以外は好きにしていいと言ってある。但し仲間に迷惑をかけない範囲でと言ったのは、吾だが帰ってくる度に屋敷が変わって行くのはいかがなものだろうか。
まぁ吾の地下の空間が守られていればそれで良いのだ。吾の眷族が喜んでいる、それで良いのだ。
ただでさえ永久の時間を共にいるのだから。
階段を降りると傾斜20°の坂道を100メルテ程下る。
重くて厚い水密扉の回転ハンドルを回して開ける。
室内は広くて天井も高い。直径2メルテの水晶クラスターを錬成して作った照明は昼間のような明るさだ。
この水晶クラスターも吾の配する山で取れたものだ。
この地下室は9メルテ四方の正方形で、この部屋の周りに一回り大きな空間があり、その中に粘液状の衝撃吸収材が充填されていて余程の爆発が起きても地上に然程影響の無いように作ってある。
この部屋にも形状記憶空間がなされているため、金でも作ろうとしなければ大丈夫なはずだ。
錬金は男のロマンだなウンウン。
この部屋の2面は大小様々なサイズの棚で埋めつくされている。
棚の中には吾が集めた素材が納められていて、棚に錬成が施してあり状態保存が成されている。一部の棚の錬成には熟成をする棚が幾つかある。
熟成度も選択可能で棚に着いたダイヤルで調節できる。
自慢の設備だ。
中央にはアイランドキッチンのようなテーブルが備え付けてあり
床直置きの錬成コンロの上に大釜。その隣に、中段の錬成コンロに中釜。その隣のテーブルには、錬成コンロの上に小釜が並んでいる。
浮黄色の半透明なチェアーと同色のテーブルが宙に浮いている。
「マスターそろそろいらっしゃる頃だと思っておりました。」
ジュエルリは、吾を出迎え微笑んだ。
ジュエルリは長い強いウェーブのかかった焦げ茶色の髪に焦げ茶色の目シャモア色の肌の女性で吾の4番目の眷族だ。
ジュエルリはワンショルダーで薄いピンクから赤のグラデーションに大ぶりの白のダリアの花が染められているワンピースを着ている。首には瑠璃色の貴石のネックレスをしている。
ジュエルリはここより東南の地方の山岳の出身で150年に両親と山菜採りに行き山崩れに巻き込まれて
奇跡的に助けられた子供だった。その子は名前も親の記憶も全て失っていて誰も引き取り手がいなかった。
哀れに思って引き取った、山崩れから助け出された際何故か手に直径5センテほどの瑠璃色の貴石を持っていた為、吾がジュエルリと名付けた。
大人になったら人里に返すつもりだったのだが。本人のたっての希望により今の状態に至っている。
ジュエルリは魔法に高い適性があり、吾の錬成の助手をやってくれている。
「ジュエルリまたせたか」
「いいえ、マスター、マスターを独り占めできるのですものいくらでも待ちます」
「うむ、いつも助かっている。
良い子だ」
「マスターもっと褒めてくださいませ。
マスターにこの瑠璃色の石にエナジー変換範式と増幅循環回路を固定してもらって、それからエナジーを増やせるようにエナジー循環の瞑想を毎日してるのですよ」
「よしよしジュエルリよ、よく頑張っておるな」
ジュエルリの頭を撫でると
頬をピンク色に染めて嬉しいそうに笑った。
「さて、ジュエルリ、今回は聖属性の結界と情報秘匿、認識阻害を持ち運びのできる水晶にこの魔法の範式を固定させようと思う」
「はいマスター、水晶はどの大きさのものにしますか」
「うむ、純度の高いドロップ型5センテにしよう」
「はい、持ってきますね」
半透明で黄色のフローティングボードに乗って、上の棚に取りに行く。
スーッと上がり目当ての棚を引き、辺りの棚を探して戻ってきた。
「マスター、2センテ以上の水晶がないです。
ある程度の大きさのものは純度か低いです」
ジュエルリはしょんぼりとした。
「そうか、先程使った水晶が最後だったか。
なら、ほかの貴石、、、ではダメだな聖属性との相性が悪い。
金剛石だと聖属性は良いがほかの範式がダメだな、やはり水晶が良いのだが、今から取りに、、、
シャリスにブロリアンジュに行かせ魂の回収させるにも夜だけの旅は無理があるし。
帰ってきてまだ2日しか経ってないのに、、、。 」
「マスター?」
「ん、なんだ」
「マスターの独り言が漏れてます。この水晶の魔道具があればエルマ姉様も外に出られるようになるのですよね」
ジュエルリが心配そうに見つめた。
「そうだな、みんなで外に出られるようになるな。
わかった今から取りに行く故、シャリスと仲良くしてあげるのだぞ」
「任せてくださいマスター、みんな大丈夫ですよ。
ミイシヤお姉様は私達の為に色々難しいことを考えてく厳しく見えましすが、本当は優しいのです」
「うむ、そうだな。では、ミイシヤに一声かけて行ってくる。後は頼んだぞ」
「はいマスター、ここのお片付けしておきますね、行ってらっしゃいませ」
ではな、とジュエルリに声を掛け彼女の頭を撫でて部屋から出る。
次の更新は6月5日15時10分を予定しています。
よろしくお願いいたします。
ミツマメ
「もうそろそろ、話が、、ストックも作りたい。
あぁァァ~」
???
「フフッ沼にハマったわね、抜け出せないわよ」
皆さんのお目に止まりますように!
楽しんで貰えますように!
2025年6月4日 相晶三実




