プロローグ:転生先を最後に言うのはひどい
書きたくなったので、書き始めてみます。
初めてなので、温かい目で見守ってくれたらなと思います。
「お疲れ様。そして、、、ありがとう。私達が守りたかった世界を救ってくれて。」
「私は・・・死んだの?」
「ええ、そして今から転生が始まる。」
「あなたは?」
「神様みたいなものよ。名前はエリア、好きに呼んでね。」
「エリア、私はどんな世界に行くの?」
「本当は戦いも何もない、平和な世界に転生させてあげたかったの。・・・でも最近、転生する人が多くて世界に空きがないの。だからまた、死と隣り合わせの世界に送らないといけない。あ、でも安心して!今回の世界に比べたら次の世界はまだましなほうだから!」
言い終わるとあたりに沈黙が広がる。申し訳なさそうにこちらを見るエリアと目が合う。
きっと私を心配してくれているのだろう。目がうるうるしてる。かわいい。
「わかった。」
「ほんと!?」
「うん。もう慣れっこだし。」
しょうがない。本当は学生生活をもう一度してみたかったけれど。
まあ、慣れないことをするよりかはましかな。
エリアがせっせと何かを準備している。転生の用意だろうか。
あたりを見回してみると丁寧に並べられた椅子、湯気が出ているティーカップ、キングサイズのベッド・・・やけに人間っぽい神様だ。
「できたわ。さあ、魔法陣の上に立って。」
言われた通りに上に立つ。なじみのあるエネルギーを感じる。また、一緒に生活するのかな。
「能力は前の世界からの引継ぎ。・・・追加する?一応チート能力があるけど、、、」
「大丈夫。いつもので十分。」
「オッケー。じゃあ転生させるわね。」
日本語でも英語でもないような言語をぶつぶつとつぶやいていく。
魔法陣の光がどんどん強くなってまぶしいほどにあたりを照らす。
「”胡蝶”のユキ。あなたの次の転生先は、、、」
二回目の人生は、誰も泣くことがないように頑張ろう。
目の前で失うことがないように頑張ろう。
・・・死なないように頑張ろう。
言葉にならない誓いを胸に刻む。
「裏ボス!!!」
待って話が違う。
あれ!?救うほうじゃないの? 裏ボスって敵じゃん! 基本悪側じゃん!
「ごめんなさい。こうでもしないと転生してくれないと思って、、、」
「この鬼!悪魔!神!」
「最後のはもはや誉め言葉じゃない?・・・詳しいことは向こうで説明するから安心してね。」
こうして私の二度目の人生は、神様に騙される形で幕を開けたのでした。
不定期に更新していきます!