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Infinite abyssー最強魔術師の異世界冒険録ー  作者: vesper
Episode-1.邂逅/墜落
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6.「レムリア大陸」

「――さて、大まかにですが魔術などの話も終わりましたし、次はこの世界の仕組みなどについて話して貰ってもいいでしょうか?」

「世界の仕組みって……大まかすぎない?」

 苦笑しながら、レミエルは懐のポーチから一枚の紙を取り出した。

「紙はあるんですね」

「本とかは高いけどね。――これが今、ボク達がいる大陸の地図だよ」


 レミエルが広げた地図を、ラスは覗き込んだ。


「ボク達がいるこの大陸の名はレムリア。それで、ボク達がいるのはここ。エリュシオン王国」

「……、中心に巨大な森があるんですね」

「ティームの森ね。すっごい強い魔物って敵が出るんだよ。魔物は後で説明するね。この大陸にはわけのわからない遺跡なんかも沢山あって、例えばここ。リッジヴィルの遺跡やイヴの遺跡ってあるでしょ?危険すぎて、冒険者ギルドの方でも出入りを禁じているほどの場所なんだよ」


 レミエルの説明に、そういえば、とラスはよく聞く単語について質問した。

「冒険者ギルドとはなんですか?」

「そういえば冒険者ギルドなんて無いって言ってたもんね。……冒険者ギルドってのは、うーん、なんて説明すればいいんだろう。……この世界には魔物がいるって話はしたよね」

「しましたね。名前から察するに敵ですよね」

「そうだね。ボク達を襲ってくる敵で、この世界の至る所にいるんだけど……例えば商人が、隣の街に行くから魔物から守ってくれって護衛だったり、そういう困りごとを依頼という形でギルドに依頼するんだよ。ギルドってのは各地にあって、冒険者っていうのはギルドに登録して、依頼を受けてこなしてお金を稼いでいる人の事を言うんだ。ようは仕事だよね」

「レミエル達は冒険者として、依頼を受けて達成することによってお金を稼いで暮らしている訳ですか」

「そういうことだね」


 ラスの言葉に頷いたレミエルは、地図のあるところを指差した。

「因みに今いるのは、エリュシオン王国のここ、ミラビリスだよ。王都ほどじゃないけど、それなりに大きい都市で、エリュシオン王国の中ではよく拠点にしてるね」

「他にも拠点があるんですか」

「拠点っていうか……冒険者ってのは色々な場所に行くからね。ギルドの依頼探しとか、依頼で出かけるとかが普通にあるから、どこかに定住するってのは基本的に無いんだよ。ボク達もエリュシオン王国以外にも、他にもここ、ムナール帝国やミスデン皇国などの他国に旅することもあるんだ。ムナール帝国はダンジョンが多くて、ミスデン皇国は……ボクはあまり好きじゃないなぁ」

「ダンジョン?」

「ボク達もよく分かってないんだけどね。ある時急に現れる変な建物というか、構造物というか。中は魔物がいっぱいうようよしてるんだけど、宝箱とかがあってね。希少なアイテムとかが出てくるからよく冒険者が潜るんだよ。……説明しにくいなぁ、行けば分かるんだけど、この周辺にダンジョンないんだよねぇ」


 うーんと悩んだ様子を見せるレミエル。話しぶりから察するに、彼女達にはダンジョンを探索した経験があるのだろう。これまでの態度などから考えるに、彼女達のパーティー「アルカディア」はかなりの実力者の集いらしい。SランクやAランクというのは、冒険者のランク的なものなのだろうか。


「冒険者ギルドには登録する必要があるんですね」

「そうだね。話が終わったらギルドに登録に行こうか。説明は多分クラヴィ……ギルドの受付をやってる子ね、彼女が教えてくれると思うんだけど……。まぁ簡単にいうと、冒険者にはランクがあってね。最初は誰もがEランクから始まって、最高はSランク。ラスには最終的にはSランクを目指してほしいんだよね」


 ――Sランク。Eから始まるということは、恐らくE、D、C、B、A、Sの順だろうか。

 クラウスもオーウェンもAランクといっていたし、ランクについて言っていなかったネアとアリアもAランク辺りだろう。彼女達のパーティーが強いのは事実のようだ。

 どう考えてもパーティーリーダーがSランクで他のメンバーもAランクのパーティーなんて普通じゃないので、ラスと同じかそれ以上の修羅場や危機を乗り越えてきたのだろう。「偉業」と言うほどなのだから、その言葉に見合うだけの実績もあると。


「ランクを上げるにはどうすればいいんですか?」

「依頼を高い達成ランクで沢山こなすのが普通だね。例外的にAからSランクにあがるのにはそれともうひとつ、偉業の達成が必要になるんだけど……まぁまだ先の話だから、Aランクになったら話すよ」

「本当に先の話ですね……」

「なに、ラスはオーウェン達を倒せるほど強いんだから、すぐ上がるよ。ボクの知る中で一番ランクアップが早いかもね」


 面倒臭そうな表情を浮かべたラスに、レミエルが声を上げて笑った。


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