第09話:新たなことが分かったらしい
ゲームに勝利した次の日。
3人は、フニャフニャ山の地下へ下りた。扉の3つのボタンを1回ずつ押すと、扉が開いた。
「おー!」
「やったね! お兄ちゃん!」
「さっそく、進ンデみまショう」
扉を開けて先に進むと、そこにはさらに下へと続く階段があった。地下2階があったということだ。階段を下りた先は、地下1階と同じような構造になっていた。新たな扉があり、その横に本棚がある。
本棚には、1冊の本が置いてあった。
◇百人の人間を冷凍保存した状態で、地下四階(最深部)に格納した。復活させるには、格納した容器の横にあるスイッチを押す必要がある。ただし、恐らく今の地球の環境のままでは人間が住むことは難しい。よって、サンライズストーンを使ってから復活させること◇
「……というヨウな事が書かれてイマす」
「またすげー資料が出てきたな!」
「でも、その資料って、いったい誰が書いたんだろう?」
らぶる が単純な疑問を抱く。
「そうデスね。それはもっと先に進めば分かるかもしれません」
「マルカンさん、ちょっとその本を見せていただけますか?」
「ちょっと待ってクダさい。その前に、マズは一旦階段を上がッテ下さい」
「なぜっすか?」
「理由はあとで説明シマす。今はとりあえず来た道を戻ッテ下さい!」
言われるがままに階段を上る。
「そんなに上らなくても大丈夫デスよ」
「え、あ、そうなんすか?」
「それで、いきなりどうしたんですか?」
「実は、本に紙が挟まッていまシタ」
◇一分以上扉の前の青い床を踏み続けると大爆発が起こる◇
「……と書いてアリました」
「なに!? それは大変だ!!」
「でもそれじゃあ、どうやって扉を開けるんですか?」
「ひとつ、仮説が生じマシた」
「というと?」
「それは、後で説明シマす。今はまず、もう少し落ち着いたトコロへ移動シマしょう」
「「わかりました」」
3人は地上へ上がった。そして、近くの店(喫茶店のような場所)に足を運んだ。
「それでマルカンさん。さっき言った仮説っていうのは、一体なんなんすか?」
「あの床は恐ラク、床の上の重さを感知シテ、タイマーによって爆発するモノと思われます。つまり……」
「誰かを生贄にするってことすか!?」
「何言ってんのお兄ちゃん!? そんな怖いこと言わないでよ!」
「え? じゃあどうやって......」
「マルカンさんの話きいてた? だからつまり、何か重いものをのっければいいってこと。そうですよね? マルカンさん」
「はい。ほとんどワタシの考えと同じデス。1分の間に急いで地上へ出る必要がありマスが、その方法が単純で良いと思いマス」
「……なるほど。よし、そうと決まれば、おもりになるものを探しに行こう! 町に出れば何かあるだろ」
こうして、3人はおもりを探しに......と言いたいところだが、マルカンは用事があると言って断った。
「すみマセん。ワタシは少し用事があるので、お2人は町でゆっくりシテきてくだサイ。数時間で戻りますので、フニャフニャ山のふもとで待ち合わせシマしょう」
よって、2人でおもりを探しに町の中心へ向かった。というのも、町の中心部はかなりドッグで賑わっていて、店も沢山あるのだ。ドッグの土地でも1番大きなこの町は『ビッグタウン』と呼ばれ、中心部は『CBT(Center of Big Town)』という名前も付いている。
さて、CBTに行くとなったなら、かい と らぶる は実は寄りたい所があるのだ。
「お兄ちゃん、せっかくだから……」
「ああ。わかってる。恐らく、らぶる と同じことを考えてる」
実は、CBTのエリアには、2人の両親が住んでいるのだ。というわけで、適当に店を見ておもりになりそうなものが売っている場所を確認してから、その時はまだ買わずに、両親の家に寄ることにした。
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