第05話:ワンニャー島で会議をするらしい
3人と ボチャ は、ワンニャー島に到着した。大きな建物に入り、会議室のような部屋に着いた。
ここがゲームについての契約をする部屋で、『RCG(Room for Contract of the Game)』と呼ばれる。
ドッグの長
ワン・だふる(オス) と、
キャットの長
かぐら・ニャー(オス)
も集まった。
「それで、なにを揉めているワン?」
「実は……」
ボチャ は、フニャフニャ山で起こったことを説明した。
「ニャるほどニャー」
「これは大きな問題ワン。でも、いや、だからこそ、かぐら殿、いつも通りゲームで決めて良いと思うワン」
「私もそう思うニャー」
「それじゃ、この紙に書くとするワン」
「そうだニャー」
長二人は話し合い、以下のように契約の内容を記した。
ゲーム内容:分類A
契約代表者1:ホワイト・かい
種族:ドッグ
契約代表者2:すいか・ボチャ
種族:キャット
1勝利の場合:フニャフニャ山の入口
付近の扉の開放
2勝利の場合:扉の封印
「「これでよいかワン(ニャー)?」」
「「はい」」
「ところで、ゲームの分類Aってなんだっけ?」
「ちょっとお兄ちゃん、初校で習う内容だよ」
『初校』とは、我々で言うところの小学校のようなところだ。
その先は『次校』『準校』『最校』と続いていき、最校の卒業後は働きはじめる。
ちなみに2人は今最校だが、研究の一環として冒険に出ているのだ。
「あれ、そんなの習ったっけ?」
「もぉー。しっかりしてよ。ゲームの分類っていうのは……あ、この冊子だよ。1部貰っていいですか?」
「もちろんニャー」
「どうぞワン」
らぶる は、『ゲーム一覧』と書かれた冊子の束から1部を取った。この世界では結構有名な、マニュアルのようなものだ。
「それで、ゲームの分類は5つに別れてて……」
らぶる は冊子を見せながら、なんだかんだで かい に説明をしはじめた。説明は、以下のような内容だ。
<ゲームの分類一覧>
分類A:コイントス
両者5回ずつコインを振る。
コインは、指定の高さまで振り上げる。
その高さを超えてからコインが落下しはじめ
再びその高さに戻ってくるまでに、
表か裏かを予想しボタンを押す。
より多く予想が当たったほうの勝利。
分類B:打ち合い
両者3発ずつ弾が入った銃のおもちゃを持つ。
指定のフィールド内で動き回り、
先に相手に弾を当てたほうの勝利。
フィールド内には弾を含め色々なアイテムが
散らばっている。
分類C:しりとり
両者100ポイントを所持して開始する。
自分がしりとり内で解答するときに
ポイントを使用すると、相手は使用したポイント
より多い文字数で答えなければならない。
一度に使用できるポイントは10ポイントまで。
5分以内に答えられなかったほうが失格となる。
分類D:嘘つきジャンケン
20回じゃんけんを行う。
5回終わるごとに、ポイントが表示される。
じゃんけんをする前に相手には見えないボタン
を押すと、「裏の手」が決められる。
その際、普通に出した手は
出さなかったことにできるが、裏の手は
出さなかったことにできない。
勝 →1ポイント
あいこ→0ポイント
負 →マイナス1ポイント
ただし、裏の手は合計で3回しか使えない。
分類E:
と、らぶる が5つの分類のうち最後の1つを説明しようとした時、かい が口を挟んだ。
「あー。わかったわかった。だいたい思い出した」
「そう? それなら良かった。(……まあ、分類Eなんか今更説明する必要なんてないもんね)」
「それでは、両代表者は契約成立の証として、日時の設定と押印をお願いするワン」
「「はい」」
こうして、契約が成立した。かい は明日の朝に ボチャ との勝負を始めることになった。
お読みいただきありがとうございました。
ほんのちょっとでも面白いと思っていただけたら
・ブックマーク
・評価
・感想
をよろしくお願いします!
感想に関しては、「良い点」はもちろん、「気になる点」や「一言」もぜひ!