第03話:2人は冒険に出たらしい
かい と らぶる は、冒険に出た。というのも、2人には財産があったのだ。親が優秀な役職に就いていて、裕福な暮らしをしていた。
「てぃ米dゃせマーら?」
おっと、失礼した。会話文を我々の分かる形に直そう。
「お兄ちゃん、どこへ行くか決まってるの?」
「ああ。ひとつ"あて"がある」
「どこなの?」
「実は、フニャフニャ山の洞窟には、不思議な扉があるらしい」
「へぇー」
『フニャフニャ山』は、ドッグの住む土地とキャットの住む土地の間に位置する。というか、昔土地の所有を決める時は、この山を境としたのだ。
「じゃあ、さっそくいくぞ!」
「えー!? いきなり!?」
「あれこれ調べるより行ったほうがいいだろ」
かい は割と、考えるよりも先に行動するタイプだ。いつも危険を顧みずに何かをやってしまう。
その点 らぶる は基本落ち着いて行動しようとする。だが、結局いつも兄に振り回されている。
さて、2人はフニャフニャ山のふもと付近に来た。さっそく、それらしき洞窟を見つけた。
「お兄ちゃん、この洞窟に入るの?」
「そうだ」
「でも、中暗そうだよ?」
「大丈夫だ。たいまつがある」
「え? いつのまに!?」
「作業台を用意して、棒と石炭でクラフトしたんだ」
「え? 何言ってんの?」
「ちなみに、石炭じゃなくて木炭でも大丈夫だぞ」
「いや、だから何言ってんの?」
「……あー。いやいや。今のは気にしないでくれ」
「……??」
「よし、行くぞ!」
「……うん」
2人は、洞窟に入っていった。噂どおり、不思議な扉があった。非常に大きい。
「うわぁぁ!」
「すげーな!」
2人は扉を開けようと試みたが、できなかった。
と、そんな時、後ろから声が聞こえた。
「アナタたち、どうシタのデスか?」
少し発音が拙い。声質も特殊だ。振り向くと、そこには1人の女性が立っていた。身長は、170cmくらい。かい と同じくらいだ。全身がほぼ衣服で覆われていて、正確な顔などは確認できない。
「あ、どうも。えっと……どなたですか?」
「ドウも。ワタシは、マルカンと申します」
「マルカンさん?」
「ハイ」
「(変わった名前だな)……あ、えっと、俺は かい っす」
「私は、 らぶる です」
「ソレで、何をシテたんですか?」
「俺たち、実は調べたいことがありまして」
「シラべたいコト?」
「人間についてなんすが……」
「……人間にツイテ?」
「はい。私たち、人間という生物を研究していまして」
「そうナンですか。ヨケレバ、お手伝いシマしょうか?」
「「え?」」
「ワタシもソノ研究に加わらセテください」
「え!?」
「おお。なるほど。いいっすよ。一緒に謎を解き明かしていきましょう!」
「(ちょっとお兄ちゃん!? 大丈夫なの!? この人ちょっと怪しいよ!)」
「ありがトウございます」
こうして、新たな仲間が加わった。
「ではまず、この扉なんすけど……」
「これは……」
「開きそうにないですよね……」
「「「……」」」
少し沈黙が続いた後、マルカンが再び口を開いた。
「これハ……」
「どうしたんすか?」
「これハ、ダイヤル式のロックですネ」
「ダイヤル式ですか?」
「はい。4桁の正シイ番号を入レルと、扉が開クのです」
「マルカンさん、凄いですね。見ただけでそんなことが分かるんですか」
「いえいエ。大したコトデハありまセン」
「とにかく、それをすれば開くんすね?」
かい はそう言って、ダイヤルをくるくると回しはじめた。
「お兄ちゃん、そんなにテキトーにやっても開くわけないよー」
「そうデスよ。4桁の番号ハ1万通りアリます」
「えーっと、1000っと」
「そんな単純なわけ……」
「空いたぞ」
「うそ〜〜!?」
「アナタ、運が良いデスね」
扉が開いた。3人は、扉の先へと進もうとした。
その時だった。
「待つんだ!」
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