忘れたく無い記憶(私用)
何処にでもある田舎町、6男3女の兄妹、その内1人彼は田舎が嫌いだった、周りを見渡せば、畑 畑 畑 畑 畑 畑 畑…畑しか無い…
(こんなつまらない田舎なんか出って都会に行って一旗揚げてやる)
時を同じくして…別の田舎町…(都会、都会で仕事したいな〜オシャレも…でも美容師さんもいいな〜)1女2男の姉弟、彼女も都会に憧れていた。
数年後……
男はトラックドライバーに女は美容師に。
彼等は出会い……恋をし…それは愛に変わった。
彼等は同棲する事になり集合住宅に住むことに決めた、軈て二人の間に子宝が恵まれる…しかし生まれてきた小さな命は……。二人は嘆いた、せめて誕生日を祝ってあげたかった。
あと半年間だけでもこの子に……生きて欲しい。
その願いは叶う事が無かった。
彼等はがむしゃらに働いた、子を失った哀しみを忘れる為に……。
時が経ち、彼等の間に新たな生命が。
生まれてきた赤子は可愛らしい女の子だった、小さな手で自分達の手を握り返してくる、嬉しかった。
女は思う。本来ならば此処にはあの子もいたはずなのに、でもあの子はもう居ない…
だけど“私は一生忘れないあの子を。”
更に時が経ち、再び彼等の間に新たな生命が。
生まれてきた赤子は男の子、娘が私の弟?私がお姉ちゃん?、とはしゃいでいる…。
彼等は現在4人家族、まだ子供達は小さいが、現在の集合住宅では、いずれは手狭になるだろう…。
更に時が経ち、彼等は3人だ……。
娘が自殺した。
正確な理由は分からない、当時彼女が自殺する前に書き残した手紙に誰かを庇っている内容が書かれていた。○○は悪く無い!私が悪いのだから責めないで、と書かれていた。
そして彼女は自らの命を断った……。
彼等は自身の愚かさを悔いる。何故あの時のあの子を信じてあげれなかったのか?子を守り導くのが親の役目なのに何故そんな簡単な事も出来無い!自身を責め立てた。
(当時の彼等の思いは一度も聞いていない、だか長年共に過ごした日々から彼等の思い……。そして、あの手紙を見て知った。)
時が経ち彼等の最後の子が生まれる。
同じ過ちは二度と起こさない、その決意の元に最後に生まれてきた子に愛情が注がれた。
……4年後、彼等は女の故郷に家を建てた、長年住んだ集合住宅…ここには楽しい思い出も、悲しい思い出も沢山ある。亡くなったあの子達との思いも……。
(辛いから逃げた?…いや、私の体が弱かったせいだ、都会では無理と医者に言われたそうだ)
(悪いが省略する)
15年後……あの忌まわしい病魔。奴が母の体にいた。
早期発見が出来ていれば…。今でもあの時を悔む。
当時、私はブラックな会社で働いていた、拘束時間がクソな、危険もある、馬鹿な…いや、どーでもいい。
母が倒れた???。理解できなかった…
…仕事から帰ってきて、癌と聞いた、何それ誰が?なんで?大丈夫なの?、何度も同じ事を…。
(よく思い出せない、大事な…)
手術は成功した筈なのに、なんで!なんでだよ!違う嘘だ。 自宅療養中に癌が再発した…。
再び入院する母、日に日に弱っていく姿、副作用が強くなる薬、父は毎日病院に通った仕事で疲れているのに毎日、母が亡くなるあの日まで。
(私は週に3日程、母が好きな花を持って)
母が亡くなる5ヶ月前、容態急変した。
(更に副作用が強くなる治療薬になる)
治療薬の副作用により母の記憶も消えていく…何時ものように母のいる病室に向かう、ある日、細くなった母の手を見ると指輪がなかった。
母は大切な父との思い出の指輪を失くし嘆いていた、父は指輪を買ってきた、飾り気のない指輪…母は子供のように無邪気に…ありがとう○○さん、と父の名を…“まるで付き合い始めた恋人のように”。
(この時から若い時の記憶しか思い出せない状態に)
病院から連絡がきた、母が危篤状態らしい病室に到着すると母の意識は既に無かった、次第に親族が集まるに連れて母の状態が安定してきた。
病室に残る父以外は、皆さん帰り支度をしていた。
(いや予感がした私は父と一緒に残りました)
約30分後……母の呼吸が停止。延命処置を断った父。
(ひどい?最愛の妻が苦しむ姿をあなた…みていられる?何もしてあげれない…せめて楽に…只の…)
母との思い出21年か?記憶にある筈なのに思い出せない事が増えた、壊れた人間じゃあ思い出せないの?
(忘れたく無い、だから書き残す、今の私に出来る)
たまに夢の中で普通に会話してるのにw、父の夢にも会いに行ってあげなよ寂しがってるよ?。
親孝行したかったな〜もっと料理も一緒に作る予定だったのに色々な事が……
(あ〜駄目だ鼻水がwチキショウ邪魔するな)
ヤバイまとめられない、助けてエロ人やり方が分からないよー!