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戦いへの序曲



 ギルドマスターからのお話では、まず確実に近いうちに戦争が起こるだろうこと、すでに騎士団は国境付近に展開していて警戒に当たっていること。


「そういえば第七騎士団だけは別行動をとってるって聞いたがどうなってるんだか」


 第七騎士団といえば以前ワイバーン討伐の帰り道でご一緒させていただいた方々です。


「歌姫様は何かご存知で?」

「いえ、何も。ハイルさんの方がよくご存知では?」

「いや、俺も知らんのだ。出立時に隊長が騎士団長に何か話をしていたとは聞いたのだが……」



『会長……アイツら間違いなくミィスちゃんについてくるつもりでしょうね』

『そうですね』

『きっと飯と温泉を期待してるんでしょう』

『戦争に行くんだよな?』

『討伐だって似たようなもんだっただろ?』

『それもそうか……』



 騎士さんのことは一旦後回しにして、わたし達冒険者はどうするのかを聞いてみました。


「現在王都にいる動ける冒険者には全員参加してもらいたいと思っている、もちろん報酬は出す」

「あとは帝国以外に籍のある冒険者にも協力を呼びかけているところだな」


 冒険者ギルドは各国独自にあるため依頼などで王国を訪れている冒険者も少なくない。

 帝国とは一応の協定が結ばれていたものの、名ばかりだったため帝国から王国へと入国するためには莫大な税金がかかるため帝国の冒険者はほとんど王国内にはいない。



「さてと、話も済んだことだし一旦引き上げるか」

「はっ」

「それでは、わたしもお仕事がありますので帰りますね」

「歌姫様は働いておられるのですか?」

 ヒュンケルさんが不思議そうにわたしに尋ねます。

「はい、王都に来てからはずっと酒場で働かせていただいてます」

「酒場で……」

「歌姫ミィス、あなたほどの力があればそのようなところで働かずとも良いのではないか?」

「わたしは今のお仕事が好きですから……」


 ギルドを出てからもハイルさんとヒュンケルさんは何かとわたしに尋ねてこられました。

 討伐のことや、わたしの力のこと、ですがわたし自身には何もありませんので満足のいく返答は出来ませんでした。



『国絡みになると厄介ですね、会長』

『帝国との戦争ですからね、戦力は少しでも欲しいのでしょう』

『大規模な戦いになりそうですね』

『それも3番さんが戻ってからの話ですね』



 ギルドでの話の後、わたしは勤め先の酒場でご主人に事情を話しました。

 先日、討伐で長い間おやすみを頂いたのにまたおやすみを頂かないといけません。


 ご主人はわたしの話を聞き終えると大きな手で頭を撫でてくれました。

 怪我をしないようにと優しくそう言って送り出してくれました。

 その夜は酒場に来ていた冒険者さん達も一緒に行かれるそうで送迎会も兼ねての宴会になり大変でした。


「どうして戦争なんかするんでしょうね?お話で解決できないのでしょうか?」

「ククル〜」

「魔物と戦うのはもう慣れましたが、同じ人同士で戦うのにはやっぱり少し抵抗があります」

「ククル……」


 そして数日後、わたし達冒険者も王都を出発して鉱山のある国境に向かうことになりました。


「歌姫様!今回もよろしくお願いします!」

「「「「よろしくお願いします!」」」」


「あっ、はい。よろしくお願いします」

 わたしと一緒に向かうのは前回の討伐時とほぼ同じ冒険者さん達です。

 やはり知っている方々と一緒なのは心強いです。


「よし!出発だ〜!!」


 こうしてわたし達は王都を出発したのでした。


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