ベーゴマ教室2
お米を研いで水につけておく。
大きな鍋に水をたっぷり。お塩を入れて、卵をそっと沈めていく。ゆで卵は水からゆでるべし。
「あっ!」
思わずいつも通り卵を投入して声が出る。
「どうしました?大丈夫ですか?」
留さんがベーゴマに紐を巻きつけながらも、私の身を案じて声をかけてくれた。
「すいません、驚かせてしまいました。大丈夫です。今日の日替わりモーニングにはゆで卵は使わないのにいつもの数の卵を入れてしまったんです」
卵の消費期限はゆでてしまうと短くなる。というか、なるべくその日のうちに全部消費するようにゆでていて、足りなくなりそうなときには追加でゆでる。残ってしまったものは、卵サラダにして翌日の一品として使う。あと、ちょっとチャレンジしてみようかなと思っているのが味卵。
本当は半熟の卵で作ったほうが美味しいと思ってはいるんだけど、残ったゆで卵の消費方法として考えているので固ゆで卵を使ったものになる。
夕方余っていた卵の皮をむいて、一晩タレに付け込んだら、美味しい味卵を提供できるんじゃないかなぁ……。いや、2日寝かせたほうがいいだろうか。
でも、需要あるのかなぁ?
「留さん、味卵は好きですか?」
「好きですよ。ゆで卵も、味卵も、おでんの卵も」
うん。味卵作ってみよう。決めました。
入れすぎた卵を引き上げ、キッチンペーパーで水気をふき取る。これは卵粥用。濃い目に味つけたかき卵汁を作る。おかゆに乗せる予定だ。
おかゆは2種類。かき卵をのせた卵粥と、梅肉、ネギ、揚げ玉を好みで乗せて食べられる梅。
おかゆに、漬物、サラダ、プチデザートが日替わりモーニングの内容だ。
キッチンタイマーの2つ目をセットする。1つ目は米を火にかける時間にセットしてある。2つ目はゆで卵用。いろいろな作業を同時にすると、うっかり火にかけていることを忘れたり、スイッチを入れ忘れたりするのでキッチンタイマーは必需品。
その間にサラダの準備。キャベツをよく洗い刻む。包丁じゃないですよ。スライサーで行います。そちらの方が均一で早く千切りができるんで。カイワレ大根もしっかり洗う。シンプルなサラダだ。キャベツの千切りに飾り程度にカイワレ大根を乗せてドレッシングをかけたもの。前日のゆで卵がたくさん余ってしまったら卵サラダがつくこともある。
それから、プチデザートは昨日作ってあるコーヒーゼリーとコーラゼリーとリンゴゼリー。
そう、冷蔵庫を開いて気が付いた。炭酸の抜けたコーラでゼリーを作ったんだ。うーん、色がコーヒーゼリーに似てて間違えそうですねぇ。
コーラの方はフォークでザクザクかき混ぜ、クラッシュさせることにしよう。これなら見ためが違うから間違えないよね。
チリンチリーン。
ベルの音で入ってきたのはエリカちゃんとエリーゼさんだ。
「ちょ、これ、ベーゴマまわすやつだ、すごい、本物初めて見た!」
エリカちゃんが留さんが用意したベーゴマ床を見て、興奮気味に走って近づいてきた。
無邪気な感じだから、エリカちゃんの方でいいんだよね?幼女が小さな歩幅で小走りにちょこちょこっと走る様子は癒し。
「おはようございます。朝早くからすいません」
エリーゼさんがぺこりと頭を下げた。
「いえ、どうせ仕込みをする時間で店にはいるので構いませんよ」
「ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げたエリーゼさんがエリカちゃんと留さんの元へと近寄る。
昨日更新できなくてごめんなさい。
なんか、時間が全然足りない。どうしよう……。では。




