それは鯛
社長視点
「今は、お前がボッチだぁぁぁっ!」
エリさんに消滅させられ、眷属はいない。
バガルディーヤが再び毛を引きちぎる姿が目に映る。
「遅いっ!」
息を吹きかける前に、腕を切り落とした。
パラリと握っていた毛が切り落とした手の平から降っていくのが見える。
「これでおしまいだ!うなれエクスカリバー【斬】」
振り下ろした剣はオレンジ色に光を発し、バガルディーヤの首を一閃。
「おのれ……」
ぼてっと落ちた首が、まだ口を開く。
なんだろう、魚がさ、頭と骨になっても泳ぐあれを思い出すよね。
と思いつつも、まだ息を吹き返すといけないので、用心して様子をうかがう。
『だが、勝ったと思うなよ……地球人ども……。我は四天王の中でm……』
あ、お決まりのセリフですか。
エクスカリバーを落ちている頭にぶっさす。
『ぶえー、ちょ、聞けよ』
「なにこれ、首落とされてもまだ生きてんの?気持ち悪っ。灰になれっ!」
エリさんが、がつがつと踏みつけながら炎を出して燃やした。
いや、炎を出すなら踏みつける必要なかったんじゃ……。ねぇ、エリさん。
こそっと、絶対、エリさんの前では、ロリババアと死んでも口にしないと心の中で誓う。
たぶん、地雷だ。
きっと、地雷だ。
言ったら、何か、恐ろしいことが起きるに違いない。
「ふわぁー、かっこよかったですっ」
え?
ふるぴょんの声にはっとする。
「あの、かっこいいってその……」
褒められた?
「エリさん、魔法を放った後、今よアルクってやつ、かっこよかったですっ!」
ふるぴょんが、エリさんと話をしていた。
……あ、かっこいいって、エリさんが……ってこと……。
「社長も素敵でした」
ふるぴょんが僕を見た。
す、す、す、素敵?
「くく、アルク、素敵だって、素敵、ほら、何か言いなよっ」
エリさんが僕の太ももをバシバシとたたいている。
な、何か言いなって、何を言えばいいっていうんだよぉ。
「私も、もっとゲームらしいことできたらいいんだけど。武器を持って戦うのも魔法を使うのもどうしたらいいんだろう?」
エリさんがふるぴょんの言葉に僕の顔を見た。
「えーっと、ゲーム……?」
エリさんが変な顔をする。
そうだよね。まだふるぴょんはゲームだと信じているわけで。
「ステータスの確認から始めたらどうかな?見られないかな?」
とりあえずふるぴょんの能力的なものは鑑定魔法で僕たちは皆知っているけれど、本人だけは何も知らないんだ。
「ステータスを確認するって、どうしたらいいんでしょう?スマホとかでアプリをダウンロードするとか?」
ああそうか。コントローラー的なものが必要だと思ってるんだ。
というか、現実だと気が付かないようにゲームだと思ったままステータスを確認したりとか、もう、無理なんじゃ……。
ども。幼女に叱咤される社長。
くくく。
さて、四天王最弱、決め台詞も言わせてもらえず。エリさんに燃やされました。Ω\ζ°)チーン




