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ネクスト・オリジン  作者: orion1196
邂逅
8/24

2-1 変わってしまった日常 朝

そろそろ頑張って文字数増やすかな……

 翌日、宿し人(ポゼッサー)となって四日目で澪はようやく学校へと戻ることを許された。


「杉山さん、雰囲気変わった? 」


「あれだけの事に巻き込まれたんですもの、そりゃあ雰囲気も変わるよねー」


「ところであのイケメン誰? 」


 しかし、あちこちで澪を横目で見ながらヒソヒソと話をする人がおり、澪はひたすら居心地の悪さを感じていた。


「はぁ、なんでこうなったんだか」


 隣に並んで登校する司の横顔を上目で覗きながらため息をついた。





 ――――――――――――――――――――――――――――――――――

 この日、澪は朝7時に智久に起こされていた。


「さて杉山君、君は今日から二条と登校してもらう」


「え? 」


「一応名目としては司がお前の監視役となっているが、実態は非常時にすぐ戦闘態勢に入れるようにという配慮だ」


「えぇ…… 」と澪が困惑した表情を見せると、智久も「上からの通達だ、許せ」とやや申し訳なさそうに頭を下げた。


「分かりました。でも非常時って一体…… 」


「実は君が眠っていたあの二日間の間で『(しょく)』に関する情報がある程度全国に発表されているんだ。だから『蝕』が大量に発生した場合は即座に警報が鳴るようになっている」


「つまり、警報が鳴ったら司君と合流して戦え

 ということですか?」


「安心してくれ、司は同じクラスに入ることになった」


「えぇ…… 」




 ――――――――――――――――――――――――――――――――――

「では、僕は職員室に用があるので」


「分かった。またねー」


 職員室前で司と別れ一人で教室に入ると、澪の周りに黒山の人だかりが出来上がった。


「久しぶり! 大丈夫だった? 」


「怪我したって聞いたけど…… 顔じゃなくて良かったね」


「ところでさっき一緒だったあのイケメンは誰? 」


 一斉にクラスメイトたちの質問が浴びせられ、澪の思考が止まる。


「えっと…… 」


「はーいそこまで、朝のHRするよー 」


 ここで担任の桐山が教室に現れ、質問大会は収束した。全員が席に戻り、HRがスタートする。


「まず一つ目、先日のニュースの通り『蝕』に関する発生警報は打ち切られてないから、全員気をつけて生活すること」


「「「はーーい」」」


 気の抜けた返事が教室に響き渡る。澪は何の気なしに教室を見渡すと、なぜか自分の後ろの席が空いていることに気がついた。


「二つ目、転校生がこのクラスに来る。さ、入った入った」


 扉が開く。教室に入ってきたのはもちろん司なのだが、クラスの全員が驚きの声を上げた。


「あいつ、朝の…… 」


「超イケメン! 近くで見ると違うわぁ…… 」


再び桐山が「静かに」と声をかける。


「彼は二条 司(にじょう つかさ)君、今日から君たちのクラスメイトだ。仲良く頼むよー 」


「二条です。宜しくお願いします」


「あ、二条君の席はあそこ、杉山君の後ろになるから」


「分かりました」


司が席につくと桐山はパンと手を叩き、「じゃ、今日も一日頑張ってー」と言いながら教室を出ていった。

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