表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

先輩と後輩は初めてのお出かけを約束した。(前編)

「ねぇ、このボールペン、使いやすいわね。どこで買ったのかしら?」

先程、電話応対で書くものをゴソゴソと探していた私に差し出してくれたボールペンが、片手でとても滑らかに書けたのでちょっと興味が湧いてしまった。

「これですか?これは、駅前のショッピングモール

に新しく入った雑貨屋さんにありましたよ?」

「へぇ、これ良いわね。私も買いに行こうかしら?」

「え?」

「あ、そうよね、同じになってしまうものね、ごめんなさい、そんなつもりはなかったのよ。」

お揃いになってしまうから驚かせたと思って咄嗟に謝ってしまったけれど、もっと可笑しな言い方になってしまった。だけど、口をついた言葉は戻らないから、しどろもどろになってしまい。それでもあの子は。

「いえ、そんなことはないですよ。お揃いなんて、ちょっとワクワクしますね。あ、そうだ。先輩今週の土曜日って、お時間ありますか??」

「え?えぇ、特に予定もないから時間はあるけれど。。。?」

「それなら、一緒に見に行きませんか?私も、他に見たいものがあるので…」

なんて、外出のお誘いをされてしまった、、、

唐突で、とても浮かれてしまいそうで、それでも笑顔になんてなって、喜びを顔になんか出せないから。私は、少し驚いた顔をして。

「せっかくのお休みなのに、私と買い物なんて、迷惑でしょう?」

「そんなことないですよ、私も買い物がしたかったので、先輩が良ければ、一緒に行きたいです。」

なんて、本当に嬉しいことを言ってくれて。私もあの子とお出かけなんてしたことがないから、こんな些細なお誘いで、幸せになってしまうなんて、本当に、単純で現金な性格だと思う。だけど、簡単に喜んだら、それはそれで不自然だろうからちょっと考え込むフリなんかして。

「うーん、そうね。。。本当に、休みの日まで私と一緒になっても、貴女が問題ないって思うなら、折角、誘ってくれたのだから、ご一緒してもいいかしら?」

「はい、先輩とお出かけ、楽しみです。」

にこって、嬉しいことを言ってくれる。

あの子は本当に、優しい子だから、私のことを立ててくれるから、勘違いしないように、この嬉しさを、顔なんかに出さないように、ゆっくりと、微笑み返して。

あぁ、明日は木曜日だから、これからの2日間、表情筋をしっかりと引き締めないと。

油断したら頰が緩んでしまいそう。本当に、本当に、明日からの仕事も楽しめそうで、浮かれてしまう。




やった。やっと、初めて先輩とお出かけが出来る!!

嬉しい、楽しみ、ワクワクする!だけど、そんなことは顔に出さない。絶対に。先輩が気づかないから、先輩が、困るから。この気持ちを伝えることは、ずっと、ずっと、絶対にないことだから、この1日をただ、ただ、楽しむことが、私の全てだから。絶対に、バレないように。

あぁ、難しいな。明日からどんな顔で先輩と話そう?ニヤニヤしちゃって仕事になるかな??

本当に、どうしよう?仕事がとても楽しみに感じるなんて、やっぱりおかしくなってないかな?もう、今から本当に、浮かれちゃう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ