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鏡写し  作者: 西野金太郎
君と再び出会った日。
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鏡写し

はい。西金(西野金太郎)です。今回は、自分の故郷の近くを題材にして書かせていただきました。

僕の出身地は長崎県でまぁ題材は佐賀県と福岡県の物語です。

ちょっと文字の使い方が少し変わってるのはこれを3日かけて書いたからです。

それでは、僕がアイデアを練りに練って作った自称・最高傑作をどうぞお楽しみください!!

人間には誰しも、『初恋』っていうのがあると思う。

俺の初恋の年は10歳。上田由比(うえだゆい)っていう女の子だ。

ずっと授業中あの子のことを思ってた。ずっと。ずっと。

だけど、小学校の卒業の時からいきなり俺の前に現れなくなった。

俺は毎日外を出歩いたがどこにもいなかった。

いきなりのこの別れが俺の初恋が終わる合図となったはずだった。


—————————————————————————————————————

俺の名前は東雲時一(しののめときかず)。この合否で高校一年生が決まる。

(2112...2112...2112...2112...!)


「あった!受かった!」

あー...よかった...今までの努力がパーにならなくてよかった...

俺はお母さんにメッセージを送る。

『第一志望、受かったよ。』

あぁ...うれしすぎて泣きそう...

「すみません。」

右から女の子の声がした。

「あ...ああ!すみません。」

俺は言われたとおりにどいてあげた。

にしても...聞いたことがあるような声だった...




—————————————————————————————————————

俺は入学式の日、その女の子を探してみた。

俺はしばらくきょろきょろしたのち、見つけた。その瞬間、言葉を失った。

「!?」

そう。それは紛れもない。

俺の初恋の相手、『上田由比さん』だった。

(待って...めっちゃうれしい!)

俺が喜んでる間に由比さんが俺の元へ踏み寄る。

「ねぇ。もしかして?時一君?」

「あ。覚えててたの?」

「もちろん。クラスメイトだからね。」

「お、おう。」

そしていきなりギリギリ届くような俺の頭をちょんと触る。

「にしても...時一君。背大きくなったね。」

「はっ。そうだろぉ~?」

俺は煽るように由比さんにいう。

「てか時一君今いくつ?」

「176か7だった気がする。」

「えっ。でっか。」

「そんなことより、早くしないと入学式に遅刻するぞ。」

「あ!待ってよ!」


—————————————————————————————————————

「とりあえず、俺は...1年B組みたいだな。由比さんは?」

「私もB組!よろしくね!時一君!」

「ああ。よろしく。」

由比さんは目を輝かせながら俺を見つめる。

にしても、俺の初恋の相手が俺の住むとこからめちゃくちゃ遠い隣の県から来てるんだもんな。こりゃ奇跡としか言いようがない。

にしても俺の家から1時間半なのになぁ...まぁいいや。

俺は考えるのをやめてしまった。


—————————————————————————————————————

『キーンコーンカーンコーン』

学校のチャイムが町中に鳴り響く。今日は入学式だから下校が早い。

「えぇーっと次の便が...11時18分か。」

「時一君!」

そういって由比さんは俺の肩をつかんで、あたかも揶揄(からか)ってるように笑った。

「ど、どうした。由比さん。」

「え?特に?何見てんのかなーって。え?なんで?もしかして...なんかいやらしいものでも見てたの?」

由比さんはクスクス笑いながら揶揄う。

「いや。ただ単に次の電車の時間見てただけ。」

「え?電車通?一緒!一緒~!」

そういって嬉しそうに俺の両腕を大きく縦に振る。

「ちょ!由比さん!痛い痛い!いたたたたた!」

「あぁ。ごめんね。とりあえず。一緒に帰ろ?」

俺は黙りながらうなずいた。


—————————————————————————————————————

『まもなく、2番線に西鉄福岡行きが、到着いたします。』

ここにきて初めて高校生という自覚をもった放送だ。

もう聞き飽きた。

そういって俺らは西鉄福岡駅に向かった。

薬院から西福(西鉄福岡)まではすぐにつく。だから立ってても余裕でいられるレベルだ。

俺らが乗る電車は高いビルの合間を縫うように走っていった。

俺は横を見る。そこには話しかけるなと言わんばかりに真剣な顔でワイヤレスイヤホンで何かを聞いていた。

その横顔を見ると幼い頃を思い出す。

だけど、その横顔を見ても変わってないし、むしろ今の方が綺麗だ。

これは俺が恋をしていた理由が分かってしまう。(今も恋しちゃってるけど)


『まもなく西鉄福岡です。お出口...』

「由比さん。降りる準備して。」

「まったく。もう準備してるよ!」


—————————————————————————————————————

「で、いつも時一君はここからどこの路線に乗って帰るの?」

「俺はここから博多駅まで歩いて鹿児島本線で鳥栖まで行くよ。」

「うん。そうなんだね。ここでさよならだね。」

「ああ!じゃあな!」

俺は手を振る。

「気を付けてね!」

由比さんも別れの挨拶をする。


ふっ。この後の高校生活が楽しみだな。

ま、青春とかはないだろうけど。初恋の相手がいるだけ俺は頑張れるのかもな。

はっ!はははははは!

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