天狗と流れ星
昔、昔
寒さが厳しい冬のこと、お山に住む天狗様が1つの流れ星を見つけました。
天狗様は、流れ星が何処に行くのだろうかと思い、星について行きます。
その姿を見ていた少女は、星に願いました。
母親の病が治りますように、と。
流れ星を追いかけていた天狗様にも、もちろんその姿が見えています。
そこで天狗様は、流れ星から薬を作ってやろうと思い星を少し削りました。
淡く光る欠片に天狗様がまじないをかけます。
そうしてできた薬は、少女の家の前に置いて行きました。
少女の家に薬を置いて来て、空を見ると満天の星空が広がっていましたとさ。