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92.ドワーフを探せ

「深緑のダンジョンの特性に合わせたダンジョンを作るにしても、何から手をつけるかな」


 はぁ~~、とふか~いため息をつくアルノルト。


「普通はもっと早い段階で考える事のはずなんだがな」


 いや、特性のことなんか分からないだろ?

 ……もしかして、大人しくダンジョンコアの能力でダンジョン作ってたら気づいたのか?ヘッジ達にダンジョン作ってもらってたから気づく機会が少なかった?


「まぁ、聞けばかなりのハイペースでランクアップしたようだし、気づかなかったのも仕方ないのかもしれんが」


 なるほど、それもあるか。

 アルノルトはそう前置きして、深緑のダンジョンに適性のあるダンジョンを勧めてくれた。


 まずはダンジョンの造り。やはり地下型よりフィールド型の方が向くようだ。

 ……特性の話聞いた後なら当然とも思えるが。だが、この点だけだとなんともいえないな。洞窟型ならヘッジ達に拡張してもらえるが、フィールド型となるとそうもいかん。あ、でもトレント増やせばいけるか?あとは効率がどうか分からんが、森の大空間作ったときみたいに、種を拾ってきて、俺の魔法で生長させてやるとか?

 案外やりようはあるかもな……。


 そして、罠。これまた当然、踏むと足がつかまり木に吊るされるスネアトラップや矢が発射される仕掛け弓などの物理罠が向くらしい。ちょっと驚きなのが、同じ落とし穴でも地下に設置するものより、地上に設置するものの方が起動範囲が広がったり、穴が大きくなったりと効果が大きいらしい。同じものなのに不思議だ……。


 最後に魔族だが、トレントなどの植物系統の他、ニードルビーなどの虫系統が特性としては好ましいようだ。他にもシルフなどの一部の妖精系統やオークなどの獣系統も悪くないようだ。


「すでに地下の方も随分拡張したようだから、それを放棄する必要はないだろうが、ダンジョンの特性は別にあるんだ。地上部分も森を活かしてしっかりと対策をとった方がよいだろう」


 まったくもってアルノルトの言う通りだな。反論の余地はない。


「(そういえば、シルフと訓練してて、Dランクのくせに妙に魔力もっとるな~と思っとったけど、その特性のせいだったんかいな)」


「(監視スライムも、地上の方が無理なく役目を果たせそうじゃのう)」


「(ダンジョンの罠じゃなくて物理的な落とし穴なら、地上の方が作りやすそうっすね)」


「アタシはもともと狭っ苦しい洞窟より外の方が好きよ」


 仲間たちからも地上でのダンジョン作りに意見がでる。一部、単に好みを言ってるだけのやつもいるが。


「あぁ、やれることはまだまだありそうだな。アルノルトの言う通り、下層エリアはそのまま活かしつつも、森の方、上層エリアもダンジョンとして開拓していこう」


 仲間達も賛成してくれる。


 アルノルトは少しだけ羨ましそうにしつつも、その光景を微笑ましく見ていた。

 そのアルノルトがふと思い出したように言う。


「そういえば、ドノバンには会えたのか?」


「いや、アルノルトに教えてもらって、探そうとは思ったんだがな。いかんせんその後すぐに人間達との戦いが始まってしまったから、探せてないな。魔道具は俺達も使いたいと思ってるから、ぜひとも会いたいとは思うんだが……」


 特にティナの強化のためには魔道具が必要になってきたからな。


「ん?今、魔道具屋のドノバンって言ったか?」


 ダットンが声を上げる。

 ちなみにダットンのことはアルノルトにも説明済だ。

 まぁあまり信用はしていないようで、自分がいる場所については絶対話すなとアルノルトに強く釘を刺されたが。


「魔道具屋?まぁ魔道具を作ってるドワーフだから、魔道具屋であってるのか?ダットンは知ってるのか?」


「ドワーフ……いや、魔道具を作ってるドノバンって人間なら知ってるが、ドワーフは知らねぇな」


 同名の魔道具制作者?たまたまか?


「ちなみにその人間のドノバンはどこにいたんだ?」


 アルノルトがダットンに尋ねる。


「俺らがもといたセレンの町……今ダンジョンの近くにあるヴェールの町から南に1日か2日歩いたところだな。その町で魔道具屋をやってたのがドノバンって名前だった」


「随分と質のいい魔道具を売ってることで町中では有名でしたね。まぁ今もセレンの町にいるかは知らないっすけど」


 ダットンの言葉にルイーズが補足する。


「ふむ。まず間違いないな。それがドワーフのドノバンだ」


「「「は?」」」


 この場にいる全員が唖然とする。

 人間の町にドワーフ?なんのこっちゃ?


「言っただろ?ドノバンは魔道具以外のことに興味がない。逆にいえば魔道具一筋だ。魔道具のためなら人間の町に入り込むなんて、なんてことはないだろうな」


 いやいやいやいや。

 確かにドワーフは人間に近い見た目をしているが……。

 魔族が人間の中で生活する?

 そんなことできるわけが……


「できるわけがないって?そうでもないさ。なんせやつは魔道具作りの天才だ。大抵のことは魔道具でなんとかできる。まぁそもそも魔族が人間の中で生活するのに大した問題があるとも思えないな」


 ……言われてみればまぁそうか?

 確かドノバンも魔道具で魔力の補給ができるって話だから、生きていくだけなら、なにも問題はない。あとは人間に気づかれないのかって話だが、見た目がまるで違う魔族ならともかく、そう変わらないドワーフ、しかも魔道具でなんかしらごまかせるとしたら、外見ではまず気づかれないだろう。あとは魔力だが、それも魔道具で隠蔽してるとしたら……。


「だが、なんで人間の町にいるんだ?」


「さぁな?そこまでは知らん。だが、人間の方が魔道具を使うだろうし、使ってもらいたかったとか、そんなところじゃないか?」


 まぁそりゃそうか。魔道具なんて知能の低い、そこらの野良魔獣に使えるわけがない。このダンジョンで創造された魔族を除けば、魔道具を使えるのはせいぜいアルノルトとそのドノバンくらいなもんだろう。


「それでいうと、セレンの町からヴェールの町に移ってるかもしれないっすね」


 ルイーズの言葉もごもっとも。

 今ならヴェールの町には冒険者がたくさんいるだろうし、魔道具の需要も多いだろう。


「ふむ。じゃ、ヴェールの町に行けば、ドノバンに会えるのか……」


「おいおい、何を考えてる?人間の町にいて問題にならないのはドノバンが魔道具で対処してるからだぞ。そこら辺の田舎町ならともかく、聞けばヴェールの町はこの深緑のダンジョンのために作られた町だろう?魔力を持ってるやつなんかが近づいたらまずバレると思うがな」


 呆れたようにアルノルトが俺を止めにかかる。


「それについては考えがあるから大丈夫だ」


 俺はニヤリとしながら、ダットン達を見る。

 ダットンはなんのことか分からず、不思議そうな顔をする。一方、ルイーズはなにかに感づいたのか不安げな様子だ。


 うむ。ルイーズはいい勘してるな。

ティナ「魔道具欲しい!!」

ヘッジ「おぉどうしたっすか?」

ティナ「これまで冒険者達が落としてきた魔道具使ってきたけど、アタシようのが欲しいのよ!」

ヘッジ「別に冒険者が落としたのでいいじゃないっすか。もう結構な種類がありますよね?」

ティナ「そうじゃないの。アタシの技用にカスタマイズして欲しいのよ!きっとそのドワーフならできるわよ」

ヘッジ「う〜ん、見つかるといいっすねぇ」


◇◇◇◇◇◇


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