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溺愛レベルはこの程度。

お兄様のお膝中です。ぶっちゃけ中の人、推定年齢は年上なのでいたたまれないです。

でも自分に甘い美少年最高です。


殿下は勉強の時間と、8歳にして執務にも手をだしているとのことで、今日は昼まで戻ってこられないそうです。

その代わりということで、お兄様をおいていかれました。


「…あの、おりちゃだめですか?」


「んー…ダメ!不本意だけど、しばらくはローズはお泊まりだからね…本当は連れて帰りたいけど…真逆すぎて、さすがに騒ぎになるのは認める。」

「…あの、私、以前からこんな状態だったんですか?溺愛が凄いとか…」

「あー…うん。ちょうどいいから家族の説明もしようか。実はローズは知らなかったけど、殿下との婚約の話は最近ではない。」


なんと


「父上が王家からも逃げ続けていたんだ。ローズは家からでたこともない。母上がいないから滅多にお茶会もなかったしね。外の人に会うこともなかったから、幻の令嬢扱いだったね。姉と僕が社交界や城にあがっていたから充分だろうとか言って。とうとう逃げられなくなって婚約むすんだけれど、それでも隠し続けてて。父上が外交中にこっそり会う機会をつくったんだよ」


「そして、姉は母代わりでもあり姉でもあり。とにかく可愛いと、ローズを着せ替え人形のように可愛がり常に傍におこうとした。まあ、僕が生まれるまでは跡取りだったこともあるし、僕に跡取り教育を施すついでにマナーだけはしっかりと教えていたよ。たぶん、体に染み付いてるから多少やってみたらできるんじゃないかな」


親バカ(姉だけど)だったんですね。


「で、使用人は『我らの姫』だから、とにかく君の顔を綻ばせたいと必死だけど、温かく見守る感じかな。まあ指示を出す前に全て調っているから、君が何かを指示したり口にすることは滅多になかった。君を狙う外部の人間も多かったから…屋敷の防衛能力は…普通ではないかな。」


…まあまあ普通じゃないのだけわかりました。


「僕は…」


「生まれてすぐのローズマリーにプロポーズをして失恋。兄妹が結ばれないとわかってからは、妹に近寄ろうとする者を徹底的に排除。もちろんそこには幼馴染であり、将来仕えるはずの王子も含まれる…と。ああ、あとお茶の時間にローズマリーが自分でお菓子を食べたことはないみたいだよ?」


……シスコンはさておき、お菓子は確かに!と思います。さっきから、お茶のカップしか持ってません。食べたい時に食べたいものが何故か口に入ってきます…

マナーとしてはどうなんだ、それ


てか、なんかまた部屋が寒い。いや熱い?前後でとりあえず空気悪い!


「お帰りなさい、殿下」

「んー…惜しい」

「へ?」

「ませ、つけて」

「お帰りなさいませ?」

「うん。で、名前で」

「お帰りなさいませ、フェリクス様?」


よくわからんがご機嫌になりました。

…片方だけ。

そろそろ向かう先がわからなくなってきました

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