お兄様登場により、ようやく自分のキャラがわかりました。
現在私は、銀髪美少年のお膝にいます。
少し前に兄が登城し、客室にやってきました。
「ローズ!?大丈夫!?何もされてない?」
「第一声がそれか」
「ローズに関しては殿下の事は信頼しておりません!」
えーと…お兄様?ですよね。仮にも王子に大丈夫?
「ああ、ローランはいいんだよ。赤子の頃から一緒でね。私が多少の事なら許してある。」
なんか…さっきから声にだしてないのに通じてないか?
「今のローズマリーは顔にすごく出るからね。わかるよ」
「確かに。ローズは今までは喋らないし表情なかったからね。」
「そうなんですか?」
「ああ。……公爵はじめ、姉、ローラン、使用人と皆で構い倒し、先回りして世話をやき、甘やかした結果が……無表情、無口だ。何も言わなくても物事が進んでしまうからね。」
「とにかく大人しかったからね。たまに表情がゆるむと可愛すぎて…俺たちまわりの溺愛に拍車がかかっちゃったんだよね」
「はあ。溺愛と聞いてたので、てっきり我が儘だったのかと」
「我が儘言う前に皆のお人形だったからね…ローズはあきらめていたね。」
我が儘姫じゃなかったんだ。てっきりそっち系だと思ってたのに
「あれ?なんで殿下はそんなに詳しいんですか?私がお会いしたのは初めてなんですよね?」
ん?お兄様変な顔?
「ローランからよく聞いていたからね。ルミナリエ公爵家の月の姫の話は有名だし。…まあ、鉄壁の溺愛陣が外にださなかったんだよ。婚約が決まってやっと会えたんだ。」
なんだそれ。……ん?殿下、近い?
何故に頬に手?もう片方は繋いでる?いつの間に?!
というわけで、ひっぺがされて、お兄様椅子にガードされてるわけでした。