ヒロインと、男爵令嬢の姉
「カルミア・ラティフォリアという少女だ。ジギタリス男爵の庶子だよ。
…ジギタリス男爵夫人の体調が優れないらしくてね。愛人とその娘を許していない彼女がいなくなれば…まあ、引き取られるだろうね。
巷で評判の『天真爛漫で頭のよい可愛らしい美少女』だそうだ。」
「そうですか……男爵に他に子どもは?」
「それがね…姉がいるが、ややこしいことに学園の同級生の予定だ。」
「……なんだか悲惨な事になりそうな予感しかしませんわねえ、それ。」
「あ~…実母のあとに転がり込んできた義母と義妹?しかも平民上がりで出来がよい?
ドロドロ泥沼?」
「そうなるだろうね。性格は良さそうではないよ?今現状、『天真爛漫で頭のよい可愛らしい美少女』であるが『天然を装い見目の良い少年を引き連れている同性からは絶賛嫌われ中』という報告があがっている。」
「「嫌な12歳…」」
「ちなみに本妻の娘さんは?」
「程よく慎ましやか、性格は大人しく、分相応をわきまえており、友人はそれなりに。特別目立つところはないが、普通の令嬢だね。ただ、男爵は最低な屑だから、本妻と共にだいぶ不自由しているようだよ。」
「ふむふむ……よし、悪いこじゃないなら、今のうちにこっちに引き入れちゃいましょ!
巻き込んだらかわいそう!」
「あら…じゃあ、とりあえずローズマリー様の侍女候補にでもしてみては?
一旦行儀見習いや話し相手として城か公爵家にあげてみて、気に入ったならばどこかに養女として保護しましょ。夫人は私から話をまわしておきますわ?」
「あ、学園内での付き添いが欲しいとか言えばちょうどよいかも。でもいきなりは変?」
「そうだね…御披露目のあとに、同年代の子息令嬢を集めた茶会を開く。その時に低位貴族も招待するから…その時に捕まえようか」
「さんせーいっ」
…よし!初女友達ゲットだ!




