~第4部隊~
TYRANT2~第4部隊
戦いの日は夢を引き裂く。それは今日にでも。
後悔をすることも忘れ戦い続ける。
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世界が終焉してから30年。生き残った人類はGODと呼ばれる生物と戦っていた。
-----旧静岡県-----
-----浜松基地-----
ここにも横浜基地同様の基地があり第4部隊がいる。
「いいか、今日は旧豊橋地区に現れたタイプ:ビースト・レベルAを討伐しに行く。」
…ミナミ・ソラ…
27歳・日本人・男・第4部隊所属・隊長
「了解!!」
隊員たちが返事をする。
「レベルAか!!久々だな。その辺の奴らとは違うからな。」
…カナリア・キリング…
25歳・アメリカ人・男・第4部隊所属・隊員
「分かってますよ。だからこうして準備を念入りにしてるじゃないですか。」
…ニーナ・プリズム…
18歳・アメリカ人・男・第4部隊所属・隊員
「しっかし、この部隊には女が1人もいないじぇねーか。」
ぼやくカナリア。
「もう。今に始まったことじゃないでしょ。……でも第4部隊くらいでしょうね…。女性がいないのは…。」
「本当に…はぁ~~~~。」
ニーナとカナリアが肩を落とす。
-----旧愛知県-----
-----旧豊橋-----
ドカーン
轟音が響く。空を覆う黒い煙。辺りは焼けた臭いしかしない。
「クソッ!何だよアイツは!!」
「ハァハァ…。タイプ:ビースト…。レベルA…?」
「だと聞いている。」
「だと聞いているって隊長。あれはレベルAの強さじゃない。」
カナリアが空に言う。
「ああ。そうだな。あの強さそして、あの知能奴は紛れもなくレベルS…。」
空もカナリアの意見と同様なようだ。
「どういうことですか隊長?報告じゃレベルAだったでしょ。」
ニーナが尋ねる。
「はぁはぁ…。俺にもわからん…。上がどう判断したのか…。しかし、今はそんなことはどうだっていい。明確なのはここで奴を確実に殺さなければならない。」
空が言う。
「そうですね。こっちも3人やられてますから。」
「しかし…はぁはぁ…。かなりのスピードだぞ。」
カナリアが言う
「わかっている。」
……少しの沈黙の後、空が口を開く。
「カナリア、ニーナ。よく聞いてくれ…。アイツを殺す方法だが、俺が囮となって正面からやり合う。…分かるな?」
空が作戦を説明し出した。
「成る程。そして、アイツが隊長と戦って隙が出来た所を僕とカナリアで仕留める…。そうですよね?」
ニーナが空に尋ねる。
「…半分正解だ…。いいか、俺がアイツと戦い始めて1分位したら…カナリア…お前はアイツを狙撃しろ。撃ちまくれ。
まあ、分かっていると思うが、GODはそれくらいじゃ死なない。」
空が続ける。
「アイツの注意が俺とカナリアに向いている間に…。ニーナ…お前がアイツを殺すんだ。」
空が言った言葉にニーナは戸惑いを見せる。
「何でですか!?隊長!!隊長が囮になるのは分かります。でもカナリアが狙撃する意味が分かりません。僕とカナリア2人でアイツの隙を突けば殺せます。」
ニーナがかなりの勢いで言うが空がこう返す。
「ニーナ。お前は知らないかも知れないが、さっきそれをダンたちがやっていたんだ。俺も最初はそう考えた。だが結果はダメだった…。見ただろ…。アイツには生半可な陽動は通用しないんだよ!カナリアが撃ちまくって俺が至近距離で戦う。アイツに隙が出来たらその隙をお前が突く。わかるな。」
空が力強く言う。
「作戦はわかりました…。でも銃弾が飛び交う中、至近距離で戦うなんて無茶過ぎます。」
ニーナが納得しない様子を見てカナリアが口を開く。
「あのな、ニーナ。俺も隊長の作戦に賛成だ。アイツの能力を考えると今はこの作戦が一番成功する確率が高い。」
「でも…!」
戸惑うニーナ
「でも…じゃねー!!残念だが俺達人間はやっぱり一人じゃアイツらには勝てない…。だから力合わせて戦うんだよ。お互い信じて戦うんだよ。それに自慢じゃないが俺の狙撃の腕は確かだ。間違っても隊長には当たらねーよ。」
カナリアがニーナに語る。
「…ウン…。分かったよ。僕やるよ。」
ニーナがやっと作戦に納得する。
「よし…。決まったな。カナリア・キリング…ニーナ・プリズム。ターゲットはタイプ:ビースト・レベルA。アイツは必ずここで殺せ。」
「了解~!!」
「了解しました。」
「よし。無事に帰ったら、鰻食わせてやるからな。」
豊橋に現れたビースト。それは、異常な強さを誇る。すでに部隊は半壊。それでも戦う意思を持ち続ける精神。
それは、誰もが持ち合わせているものなのか?
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