表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/32

32

「よくもいちゃもんつけおったな〜、このアリババが!!」


「うるさいよ、筋肉ジジイ!!」


今日も「太陽の家」の食堂に元気な罵声が響き渡る。


向き合ってにらみ合うアリッサとガンダルガ、その後ろからブランとフリント、二人の介護士が、それぞれの担当する元冒険者をなだめている。


「アリッサさん、とにかく魔法はやめてくださいよ!!」


「ガンダルガさん、血圧をあげるのは非常によくないです!!」


結局、クビを覚悟で施設に戻ったブランだったが、施設長のツールースから言い渡されたのは「減俸三カ月」の処分のみだった。新人のブランにとって、経済的には相当の痛手であるが、驚くべき軽い処分といえるだろう。

アリッサはというと、これまた当たり前のように施設に居座っている。ブランが最近気づいた事に、どうやらツールースは、アリッサに様々な弱みを握られており、彼女には逆らえないようなのだ。自分の事をかばってくれたのも彼女なのかもしれない。確か減俸を言い渡された時のツールースの言葉は


「減俸三カ月です…あとが怖いんでね」


であった。そんな事を思い返していたブランの耳に、鋭く先輩の声が響く


「おいブラン!!魔法魔法!!」


見ると、すでにアリッサの頭上には巨大な火球ができていた。


「わーーー!!」


必死の形相で止めに入りながらも、介護士ブランの顔は、どこかキラキラと輝いていたのだった。


ドカ〜ン!!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ