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「あ!!あれがシルドナ村ですよね?」


「ああ」


ブランの指さしたはるか先に、ポツンポツンとレンガ作りの家が立ち並ぶ集落が見え始めていた。


「今夜は宿に泊まれそうですね」


ブランがうれしそうな声をあげる。昨夜は、シルドナとキリーの中間あたりで、この旅始まってはじめての野宿をしたのだ。街道沿いの木陰で、掛け布を木の枝に渡し敷き布を置き、毛布にくるまるというシンプルなものだったが、アリッサが、魔物除けに加え、寒さをも防ぐ結界をはったため、外観よりははるかに快適に過ごすことができた。とはいえ、ベッドのありがたみにはかなわない。


「それにしても今日は静かな1日でしたね」


「ふん、もうすぐ騒がしいのも来るようだけどね」


「へ?」


ブランは、アリッサの言葉にきょとんとした顔をした。

しかし、日が傾きはじめ、もう五分もしないうちにシルドナ村に着こうかという時になり、ブランは先ほどのアリッサの言葉の意味を知った。


ドドドドド…


彼らの来た道から、騎馬に乗った一団がこちらに近づいて来たのだった。


「あれは…ヨルムの騎士団!?」


ブランが驚きの声をあげる。と、同時に居酒屋での保育士ミネルバの言葉を思い出していた。「護民騎士団から遠征隊が出るらしい」「国内遠征で西の方へ行くみたい」まさに、その情報は正しかったのだ。


ドドドドド…


銀色の鎧かぶとに身をつつんだ、ヨルム護民騎士団。その数はおよそ百騎ほどのようだ。その先頭では、隊長らしき男と、これは意外なことに、派手な服の女が一団を率いているようだった。


ブラン達は、彼らの邪魔にならぬよう街道の端に身を寄せたが、驚いたことにその一団は、ブラン達のそばまで来ると、そのまま停止してしまった。


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