Lv.2
皆さんこんにちは。今日も元気(?)な袋の俺です。
あれから奇跡的に少年に拾って頂け今を生きております。
女の子がよかったよー!
このイケメンめー!
そう、拾ってくれた少年は、とても将来が楽しみなカッコ可愛い美貌の持ち主だった。
とても悔しく思う。
少年は、女の子と違って、日用品から色々なものを俺に入れてくれた。おかげでなんと、レベルが上がったのだ。やったー!
そんな俺のステータスがこれ。
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巾着袋(Lv.2)
スキル:鑑定
容量:10種50個
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新たに内容量なんてものが増えた。
以前のずた袋生時は、体に入るものだけだった。しかし、レベルが上がって形が変わり、どうやらプチ異次元ポケット化したらしい。
少年は、俺の体が変化した時とても驚いていた。なんせ、放り投げられたからね。
その後は、俺の機能(といっても、荷物の出し入れだけだが)を確認して、ホクホク顔であった。
やたらと笑顔で街を歩いていた為、道行くお姉様方が頬を染めていたのを目撃する。
美少年が妬ましい。
さて、そんな美少年との毎日なんぞ語っても楽しくないだろう。主に俺が!
サクッと言えば、少年は冒険者であるらしく、仕事を斡旋してもらって日々を過ごしている。俺は勿論袋として仕事をしている。
そんなある日、少年の元にアダルトな女性(超好み)が接触して来た。
どうやら、少年には世界を救う力があるらしい。ほんとかよ。
イケメン絶滅しろ!
それから。
少年は女性と仕事をするようになった。
今更だが、名前を紹介しよう。
少年の名はレーヴェ。名前までイケメンとか禿げろ。
女性はイリス。
イリスはレーヴェを導くように仕事をこなし、修行を行っていた。その甲斐あって、レーヴェはメキメキと強くなり、逞しくなった。うん、イケメン度が突き抜けた。
で、イリスはレーヴェを食べた。2人は幸せそうである。
くっそ、滅殺じゃー!
俺はなんも出来んのだぞー!
寝るぞくそっ
惰眠スキルを発動して、俺は意識を手放した。