電話。もしも父が生きていたら!
その後、凛の父親も来て、凛の父親に簡単に説明すると「そうかぁ」と、まるで知っていたかのように答えた。隣りにいた凛は「お父さん知ってたの?」と聞いた。すると「もうすぐ解るよ」と言った。そして俺は携帯電話をボタンを押し始めた。 「掛けるぞ」と言って発信ボタンを押した。
プルル~プルル~プルッガチャッ「はい、こちらはもしもセンターです。」女の人の声だ「あの、僕は 七志野 卓人と言う者ですが」「ご用件は?」と女の人が言う、俺は「あの、父、七志野 日武がもしも生きていたら。」と俺は言った。一瞬の沈黙、そして女の人は「七志野 日武さんを生き返らせることは出来ません。ですが1日だけ会わせることは出来ます。」と言った。俺は「少し待って下さい!」と言って皆に「1日だけ会えるかもしれない。」と言った。伊舞と凛は「本当にぃ!」と嬉し涙を流していた。しかし凛の父親はやはり全て分かっていたような顔をしていた。「もしもし?」女の人の声だ。俺は「はい」と返事をした。「七志野 日武、父さんに会わせてください。」俺は涙声で言った。女の人は「それでは、そちらのご住所を教えてください。」俺は、ここの住所を女の人に伝えた。すると女の人は「分かりました」と電話を切った。俺は受話器を置いた、いつの間にか泣いていた。もうすぐ父に会えると。