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コミュ障★戦記。  作者: 巡理 圍
激突!!ピヨピヨ丸編
9/11

流るるままに廃ビルへ...

「で...アイツがその子?」


「そうそう、つか...アイツって言うんじゃねぇ!」


「ぐほっ」


悪津は見かけだけではなく、パンチの性質も悪かった。抉る様な拳が俺の背中に当たると、見事な快音を奏でて、俺の神経へ痛みを届ける。


「ちょ...ギブ...本当に止めてください...」


「あ?そんな強くやってねぇだろ?」


遺伝子レベルで俺に刻まれた、不良=怖い。の法則は、実体験を得たことで上書きされる。

不良=ごめんなさい。に...


ーーー情けねぇな~...でも、諸々 俺のが勝ってるし。う、うん。大丈夫。今日もカッコ良いぞ、俺。


「後さ...本当のこと言うと...

俺 目悪いから見えないんだわ。もう少し近付かねぇか?」


「待て!アイツら『ピヨピヨ丸』っつーチームなんだよ、覗き見してたことバレたら気合い入れられっぞ?」


「うし、離れよう...ちょ、おい!

マジで離れよって!!お願いだから!!」


近付くなとか忠告しといて近付いて行くってどうなんですかねぇ...俺は悪だと思います。


俺の制止を無視して、『ピヨピヨ丸』の溜まり場である路地裏にある廃ビルの入り口へと近付いていく。


「なんだ?お前」


明らかに下っ端風の門番が悪津に絡む。

緊迫した状況に俺の足は一瞬止まるが、なるようになる!と持ち前の楽観視スタイルで、二人の間に入る。


「い、いやぁ...すいません。こいつ方向音痴なもんで...ほら、行くぞ?コンビニはあっちだって!」


「お前は黙ってろよ、小者、足震えてっぞ」


下っ端が俺を煽りにかかる。

そんな安い挑発に...乗ってやるよぉおお!!


「う、う、うるせぇ!!

ヤンバルクイナのクチバシみたいな髪型しやがってぇえ!」


「あぁん?これはな、リーゼントっていうんだよ。舐めてんのか?コラ」


雑魚程よく喋るとは、今の現状のことだろう。

百聞は一見にしかず...俺が下っ端と口論している最中、圧倒的 強者であろう悪津は廃ビルの中へ歩を進める。


ーーーか、勘違いすんなよ?俺は悪津の周りの雑魚担当なんだよ。


「お、おい!待てよ!!」


「うるせぇな...」


「ま、マジかよ」


一発...たった一発で下っ端は宙を舞った。

そのまま、弧を描き、地面に突っ伏す。


winner-悪津。


コイツが居れば、デカイ顔出来るんじゃないか?と再び現れた楽観視に言われるがまま、俺は悪津の後ろについて、廃ビルの中へ入る。


Ⅹ Ⅹ Ⅹ


「総長、コイツ等が侵入者っす」


結論を言おう。廃ビルに入って五分で捕まった。

俺の予想を遥かに裏切ったのは、悪津だ。

彼は、喧嘩するつもりで廃ビルに赴いたのではなく、件の彼女と談笑を楽しむが為に来たらしい。


本当に言葉足らず...俺なんて勘違いして、抵抗したら二、三発殴られたんだぜ?


そして、連れて来られた場所は、廃ビルの四階。

総長と呼ばれた男はソファーに座り、その周りに取り巻きが何人も控えている。


気になる点があるとすれば、今から土下座をしようと思っている俺の目の前で、既に土下座している男達が居ること...


なに?カラオケの歌詞みたいな感じで、土下座のフォーム教えてくれんの?そんな間違った親切が利いてるチームなの?侮れん『ピヨピヨ丸』...


「お前ら名前は?」


総長と呼ばれた男が口を開く。

取り巻きと違い、総長は特攻服を着ておらず、ラフな格好をしていて、髪型も金髪のツーブロックと洒落ている印象を受ける。


「悪津 國人志...ヤンキーやってます」


「お前は?」


悪津が名乗ると、俺を指差して呟く。


「解導 秋兔...です。パンピーやってます」


「...」


「えーと...」


「解導か...お前、面白れぇな」


そう言うと爆笑し始める。

そのまま冷たい目で俺を見ると一言。


今井(いまい) 静夜(せいや)だ。

よろしくな」


なんだかんだ気に入られたと思った。

案外、良い奴なんじゃないか?と思った。


でも、俺の予想は、またもや裏切られる。


突如、右足を上げたかと思うと、俺の目の前で土下座している男に踵落としを食らわした。


「あ、あぁああああ!!」


いきなりの出来事に、俺は鳩が豆鉄砲状態。

後頭部をブーツの踵で抉られれば、当然 悶絶するだろう。土下座男は発狂しながらのたまわる。


「コイツは、俺の陰口言ったり、命令に背いたんだが...お前らの用事はなんだ?」


高らかに宣言した言葉は、屑のそれ...

俺を遥か上回る、屑々(くずくず)しい言動にド肝を抜かれる。


「おい、大丈夫か?」


悪津が土下座男に駆け寄る。

俺は屑で、我が身が可愛いので、黙っている。


「悪津。命令だ。ソイツから離れろ」


「ふざけんな!やり過ぎだろ!!」


「そうか...残念だ。解導 今日は帰って良いぞ。

明日、悪津を引き取りに来てくれ。楽しいショーを用意して待っている。ちなみに、これは命令だぞ?」


言い切って、手で払う仕草をすると、取り巻きが俺の両側に立ち、俺を廃ビルの外まで連れていく。


廃ビルから押し出された直後...悪津の絶叫が聞こえてきた。

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@ittoot123

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