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胡遙さん無駄話  作者: 南方胡遥


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7/8

葬送①

 旦那の姉が亡くなった。

 突然死だ。

 一応。突然死。という事なのだが。


 実際は違う。

 糖尿病をほったらかしにしていた。通院はもう長いことしていない。長い時間をかけて身体が限界を迎えた。

 死因は糖尿病による心不全とされた。


 引き篭もり、周囲から逃れ、自宅のリビングで犬を6匹飼い、「犬がいるから」を理由に一切外に出ない。

 散歩にも連れて行かない。

 周りの声など聞かない。

 病院に行くように諭してもキレて暴れ、暴言を吐き、実の母親も寄せ付けない。

 そのクセかなりの浪費家。

 働きもしないのに犬は「オス2匹だからメスも2匹欲しい」と言って一緒に住んでいる母親に何の相談も無く買い、ミーハーなので流行りのアーティストの物を買いまくる。

 家にはいつも置き配が有る。

 買うだけ買って一切片付けられず、商品が入っていた段ボールも捨てない。彼女が過ごしているリビングはゴミだらけだ。

 服も仕舞うところが無いのか全部透明のゴミ袋に詰めてリビングの端に寄せている。

 ゴミ屋敷の住人とはこうやって出来るのか。とても良いダメなお手本だ。


 彼女がいつも居たのは2階のリビングだが、リビングというかダイニングキッチンも有る。

 詳しく言うとLDKだ。そこのソファで過ごし、犬たちは4畳程のダイニングをドッグスペースにしてペットシーツが敷かれている中だけで過ごしている。

 躾などされていないので無意味に吠える。

 糞尿は垂れ流しだ。その汚れたシーツを替えるのが彼女の仕事だ。

 後はソファに寝転がり、スマホとTVを見て過ごしていたらしい。


 外に出ず、同じ場所で長年暮らすなど私には耐えられない。

 自分の収入が無い状態で飯を食い、物を買うなど私には耐えられない。

 犬と散歩にも行かず汚い部屋で犬達の写真を撮って加工してインスタに流すだけ。

 美的センスも無いので彼女のインスタの写真はゴテゴテにスタンプが貼られていてセンスのかけらも無い。

 いつも背景が見えないくらいのスタンプだらけで写真のネタが無さ過ぎて見ていてとてもつまらない。撮っていた本人も汚い部屋で写真を撮って何が楽しかったのか。

 映える写真を撮りたかったなら部屋を片付けるのは必須だ。

 スタンプを貼りまくって背景をクソコラの様に加工する位なら映えスポットやお散歩中の写真を撮るために外に出れば良かったのだ。

 しかし彼女は引き篭もりでそれが出来なかった。

 引き篭もり始めた理由は他に有るのだが、病院に行ってない彼女の身体は糖尿で足元から朽ちていた。

 

自分の身体が朽ちて肉が端からそぎ落ちていくのを病院にも行かず耐えるのはどんな苦行だ。歩く事も出来ず、家の階段も降りれず、トイレにも行けずに紙オムツとペットシーツで用を足す。

 そんな惨めな生活は私じゃなくても誰でも絶対に耐えられない。


 耐えられなかったのか、身体が持たなかったのか。

 緩やかな自殺を彼女は成功させた。



 実のところ年末の2週間ほどは中々の壮絶さだった。何から書こうか。どこまで書こうか。と少し悩んでしまうのだが。


 実は義姉は結婚している。彼女の旦那さんと彼女の母親との3人家族だ。

 彼女の旦那さんは難聴者で聞く事と話す事が不自由だ。

 彼の話すことを理解出来るのは彼の実家の家族以外は義姉と私だけだった。

 母音しかほぼ話せない。

「ああなない」と言われて分かるだろうか?

 私は分かる。彼は「分からない」と言っている。ニュアンスと発音で分かる。

 ほとんどの人が彼が何を言っているのか手話無しでは分からない。手話を理解していない人には彼の言葉を理解するのは難しい。と言うのを念頭に入れておいてもらう。

彼が言葉をきちんと発せないというのは、この後重要だ。

長い話になってしまったので分割しましたよ。

正直書いていてしんどかったです。

現実逃避の現実逃避をして現実をしっかりと生きておりました。

長い割にあまり楽しく無いかもしれません。

ただ、病院に行かずに人が家で死ぬとどうなるのか。

中々壮絶です。


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