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不死身の復讐  作者: めさ
襲撃
4/4

緊急事態

「結局来なかったね、転校生」

「やっぱりデマだよ、私もちょっと期待していたけど」

あ~あデマだったか。最近はちょっと退屈していたから楽しみだったのに。

「あっそうだ!今度夏休み一緒に遊ばない?真木ちゃん日田ちゃん」

「いいね。日程はどうする私今度の月曜以外なら開いてるよ」

でも夏休みは退屈しなさそうだからいっか!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「これから1時間目の算数の授業を始めます。皆さん教科書の24ページを開いてちょっと待っていて下さい。」

早く夏休みにならないかな〜夏休みっていうのは小学生にとって天国だからね。楽しみすぎる。

私は頭の中で夏休みに何をするかを考えていた。とその時、

「はい皆さん静かに。なんと嬉しいことに転校生が来ました。自己紹介お願いします。」

『ほら見ろやっぱ来ただろ!』

『やったぜ。』

『あれ、朝会のとき転校先……』

『女子だ。はぁはぁはぁはぁ』

そんな声が聞こえて来た。

最後のは聞こえなかったことにしよう。

みんな喜んでいるんだな。私もだ。

「私の名前は佐藤沙奈です。よろしくおねがいします」

パチパチパチ拍手が起きる。

やっぱり転校生はテンション上がるね。

「先生!」

「何ですか。」

「何で朝会のときに紹介されなかったのですか」

そうだ。そこが私も気になるところだ。

「実はな……」

とその時!

『リリリリリリリン!』

何の音?

「火事だぁ」

誰かがそういった。

『皆さん防災頭巾を被り、外へ避難してください!ハンカチで……』

え?せっかく放送が来ていたのに、途中で放送が止まってしまった。

そして、

「ええぇぇぇ!」

「どうしたの綾ちゃん!」

「下を見て」

「何があったのって、えぇ!どうなってるの……」

「何があったんだ!先生に教えてくれ。」

「下の階の玄関が……燃えて出れない」

と先生に伝えた。

「そうか。じゃあもうどしようもない諦めろ」

そう言って先生は下から上がって来る火に飛び込んだ!

「先生!」

おまわず声が裏返る。

「熱い!どうして熱いんだ……ま、まさか裏切ったなぁおい聞け!俺は絶対復讐してやるからなぁ!」

そう言って先生は倒れてしまった。え。

「裏切った……どういうことだ?燃えると熱いのは当たり前じゃないか?」

「先生もいなくなった……もうおしまいだね」

その言葉を聞いてみんなの目から光が消えていく。

そしてすごい音がして学校が揺れ始めた!

待ってこれイヤな予感がするんだけど……

次の瞬間私は気を失った。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

身体全身が重い。苦しくて動けない。

はっ!

そこで私は気がついたそこに学校はなく、平地が広がっていた。

「ウソ……」

学校はただの瓦礫に変わり果てていた。

「みんなは!」

その問いに答えてくれる人はいなかった。

だんたんと体の感覚が戻ってきた。

うっ、臭いがきつい。

私は鼻をつまみながらゆっくり立ち上がった。

「──真、真木ちゃん」

そこには真木ちゃんの焼死体と思われる物があった。

「真木ちゃん!」

急いで駆け寄った。真木ちゃんではいないでくれと願いながら駆け寄った。

()()()原型をある程度とどめていて、真木ちゃんであることはもう明白だった。

「う、嘘だ。嘘だよね?」

もはや嘘と考える以外、精神を保つことができなくなってしまった。

「日田ちゃん!」

何秒くらい呆然としていただろうか。

そんな私に希望の光が降り注いだ。

「綾……ちゃん?」

「日田ちゃん無事だったの!よかった!ってそれは……」

2人とも黙ってしまった。

「誰かいたの?」

あまり聞き慣れない声が聞こえてきた。

顔を上げるとそこには転校生の佐藤紗奈さんがいた。

「私も周りを見て回ったけど、生き残りは多分私たち3人だけだと思う。よかった、誰か生き残っていてくれて。だって、」

「一人一人殺す楽しさが味わえないものね」

「「え?」」

「あっああああああああ」

綾ちゃんの悲鳴が聞こえた。

「ああああ」

私は一心不乱に逃げた。

転校生が危険ということだけは私のようなバカでも理解できたから転校生からなるべく距離を取ろうとした。

がしかし、

「なんでこんな所に火が……」

「逃がさないよ。一人だけ殺さないのは不平等だしね」

「じゃ、じゃあもしかして今回の火事も担任が火に飛び込んだのも、」

「そう、全て私の策略よ」

このまま時間を稼げば消防や警察が来るんじゃないか。

その可能性に賭けて時間を稼ごう。

瞬時にそう判断した。

人間というのは追い詰められると覚醒するものなのだなと思った。

「なんでこんな酷いことをするの!?」

「酷いことではない。これはお前らのような人間に対して恨みを持っている」

「恨みは死んだ方が大きいと思うけど」

「は?」

あっこれはいっちゃいけなかったやつだ。終わった。

「テメェに私の何がわかる。死ね」


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