表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あねおれ!~姉と弟(おれ)の楽しい異世界生活~  作者: 藤原ロングウェイ
第二十二章 見豚必殺!失われたとんかつを求めて!編
172/191

第百七十二姉 超特別番外編『もしもマリーシアさんがヒロくんの姉だったら』

総合評価4000突破&ブクマ(もうちょっとで)1500記念としてなんとなく思いついたネタで書いた番外編です。

短いですが、こんなアホな内容でも許されるのは(多分)あねおれだけ!

シリーズ化は……未定です(笑

 マリーシアとヒイロはそれぞれ別に一人暮らしをしている。

 しかし、マリーシアは週に五回はヒイロのアパートに遊びにいくのだった。

 そして、今日も。


「ちょっとヒイロ聞いてよすごくない!?」

「へーすごいねービックリだわー。」

「お姉ちゃんまだ何も言ってないけど!?」


 ドアをノックもせずにヒイロの部屋に突撃してくるマリーシア。

 ヒイロも慣れたもので適当に流して棍棒の手入れをしていた。

 マリーシアが興奮しながらヒイロに話しかける。


「聞きたい?ねぇ、聞きたい?」

「うざっ。しゃべりたいんだろ?さっさとしゃべれば?よし、手入れ終了っと。」


 マリーシアのドヤ顔に、しかめっ面のヒイロ。

 手入れを終えた棍棒を横に置き、話を聞く体勢に入る。

 なんだかんだで面倒見の良いヒイロだった。


「実はねー、さっき街を歩いてたら、なんと!ナンパされちゃったのー!」

「へー、良かったじゃん。相手はどんな犬種?パグ?ブルドッグ?それともチワワとか?」

「なんで小型犬ばっかなのよ!?しかも全部微妙な顔のやつだし!おかしくない!?」

「いや、だって姉ちゃんだし。じゃあ・・・ミニチュアダックスフンド?」

「顔はかっこよくなってるけど小型犬から離れて!?人間よ人間!しかもイケメン!ふひひ。」

「ふひひって・・・キモ。つーか大丈夫?そいつ、実在していない可能性があるんだけど。」

「脳内彼氏とかじゃなくて!本物の人間!ちゃんと会話しました!」

「ふ~ん。」


 物好きがいたもんだ、とヒイロは思う。

 うちの姉ちゃんは顔は悪くないんだが普段の行動がな・・・。

 この前も姉ちゃんの友達に呼ばれて飲み会の場所にいったら、姉ちゃんが床に転がってて酒瓶片手に寝ゲロしてたし。

 周りの男たちもドン引きだったわ。

 姉の寝ゲロの後始末して背負って帰るとか、俺ってば弟の鏡。

 ヒイロがそんなことを考えている最中もマリーシアの話は止まらない。


「しかもいきなり結婚してほしいって言われちゃってさー。もう困っちゃうよねー?」

「は?いきなり結婚?知らない人なんでしょ?」

「うん、初めてあった人。なんか一目ぼれらしいよ?ふひひ!」

「ふひひはやめろ。」

「でもねー、結婚資金が足りなくてお金を貸してほしいって言われたの。」


 マリーシアのその言葉に、ヒイロの眉がピクリと動く。


「・・・ほぉ。そいつ、仕事は何してんの?」

「それが青年実業家だって!玉の輿よ玉の輿!今はなんか不幸な人たちに幸運を引き寄せる壺を売ってるって言ってた。」

「・・・で、それでどうしたの?」

「えー、とりあえず返事は保留にしてもらったー。青年実業家とかじゃ色々大変そうだし、ヒイロにも話をしなくちゃーと思って?」

「・・・そう、懸命な判断だね。で、そいつ今どこにいんの?」

「マルばあちゃんとこの路地で待ってるって言ってたけど・・・って、どうしたの棍棒持って。」

「ちょっとその人とOHANASHIしてくる。姉ちゃんはここで待ってて。」

「え、う、うん。いいけど・・・」


 棍棒をかついで出て行くヒイロ。


 15分後。


「ただいま~。」

「あ、お帰りー!どうだった?イケメン、まだいた?」

「いや、いなかったよ。どっか逝った・・・みたい。」

「えーマジでー?」


 ヒイロの言葉のニュアンスにちょっと違和感を覚えるも、まぁいいかと思うマリーシア。


「多分単なるナンパ師だったんじゃない?まだ出会いはあるさ~。」

「けっこうイケメンだったんだけどなー。でもやっぱ実業家と結婚って色々大変そうだからまぁいいかー。あー出会いがほしー。」

「理想が高すぎるんじゃないの?いい歳して白馬の王子様が迎えに来てくれるとか思ってそうでやばい。」


 ヒイロの言葉に、心外な!とでも言いたげな顔をするマリーシア。


「思ってないですー!あーあー、どっかにイケメンで若くて背が高くて強くてお金持ちでそこそこ偉くて家事万能で私だけを愛してくれるだんな様が落ちてないかなー。」

「まだ白馬の王子様のほうがマシだったよ・・・そういう相手を捕まえたいなら、せめて家事くらいはできるようにならないとね。」

「料理とかヒイロのほうが上手いじゃーん。適材適所って言葉知ってる?」


 マリーシアの得意げな顔を見て、はぁ・・・とため息をつくヒイロ。

 そしてイスに座り棍棒の手入れを始める。


「・・・あれ?さっき棍棒の手入れ終わったって言ってなかった?」

「ああ、さっきちょっと汚れちゃった・・・・・・からさ。」

「ふ~ん・・・あ、お腹すいた。なんか作って。」

「言ったそばからこれかよ・・・」


 結局、今日もマリーシアに料理を作るヒイロだった。


 結論:アホ駄姉と良男賢弟。


ここまでお読みいただきありがとうございました。

ご意見、ご感想ありましたらよろしくお願いいたします。


あねおれ最強の受付モブ嬢Bと名高いマリさんですが、動かしやすくて作者的に助かります。

なのでマリさんヒロイン回を書いてみました!ヤッタネ!

ちなみにマリーシア(姉)とヒイロ(弟)だとほんのりブラコン&シスコンでガチではないです。ただの仲良し姉弟。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ