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全ては混沌のせい。  作者: 蛇月夜
導入編
5/18

敵が登場する四話

羽毛より軽いプライドを捨てて扶桑からレポートに役立つ情報を聞いている俺の机に誰かが近づいてきた。

‐誰だっけ?

‐知らない顔だ。

‐向こうはこっちを知っているみたいだな。

‐アンリの事を知ってるんじゃないか?

‐いらないところで有名人だもんな。

=結論、全く記憶に無いやつが笑顔を振りまきながらやってきた。


「よう、アンリ! 何の話をしてるんだ?」


図書室だというのによく響く声で話しかけてきた男子。

‐アイドルとかにいそうな顔だ。

‐つまりはイケメン。

‐逝けメンになればいいのに。

‐超同意。

同意、俺はどちらかと言えば、男前の方が好みだ。‐えっ、ホモ?

/カニェッツ、男として憧れるのは、という意味だ。


しかしよく考えてみよう、ここは図書室だ。静かにするのがマナーだと云うことを知らないのか、このイケメンは。

‐最近のガキのマナーとモラルの低下は目を見張るモノがある。

‐何でも許されると思っているんだろ。

‐ただしイケメンに限る。

‐クレームに対応するにもイケメンが一番良い。

=結論、イケメンは何かと得をする。


扶桑はとても嫌なモノを見る目をイケメンに向けていた。

そして、俺に助けて欲しそうだ。

‐困り顔のアンリたん可愛い。

‐関わりたくないが、嫌いじゃないんだから助け船出そうぜ。

‐その船は難破しそうだな。

‐ナンパしてんのは目の前にいるぞ。

/カニェッツ、そういう意味じゃない。


だが、このイケメンはどこか違和感がある。

‐じゃまにならない程度の赤毛。

‐おそらくカラーコンタクトで黒くしている瞳。

‐長身で、がっしりとした体格。

‐口元には常に微笑みが浮かんでる。

‐アンリとは違った感じのする気持ち悪い笑みだ。

‐だが、扶桑と並んでいたらとても映えそうだ。

‐端から見れば美男美女カップルか。

‐ナニとは言わんがもげろ。

/カニェッツ、今はそれを祈っている場合じゃない。どうやって介入するかを考えろ。


高速思考開始。

‐ザプスク

‐~ ‐~ ‐~

‐~ ‐~ ‐~

‐~ ‐~ ‐~





思考停止。

‐ストップ

‐疲れたな。

‐だが、なかなかだろ。

‐これでもなんとかなるはずだ。

‐頑張れよ、俺。

頑張るさ、やれる限りは。



~イケメンと男前

 最近テレビにでてるのがイケメンばっかでちょっと食傷気味。

 泥臭い感じの人が増えることを切に願う。

 例えば、カメンバッター一番の人とか、戦闘集団の初代赤とか。


~異種色の髪とカラコン

 分かる人には分かるワード。つまりそういうことだ。


本日のロシア語講座

~ザプスク

 開始。

 分割思考で高速演算等を開始するときに使用する単語。

~ストップ

 停止。

 英語ではない。断じて英語ではない。

 分割思考による演算などの停止に使用する単語。


~ナスカとアンリ

 ナスカはアンリの事を知り合い以上友達未満だと思っている。

 アンリがどう考えてるかは秘密。

 でも、嫌いではない。ただ、関わりたくないだけ。

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